▼ vengeance:01
いや、あのね。うん。
確かにね、正直ものでした、なんて胸を張って生きれる人生ではなかったよ?
人間だもの。小さな嘘から大きな嘘までつきました。
ついたけどさ、神ってやっぱ私のこと嫌いなんだろうなー、って思うんだよ。
いや、ね。別に恨んでないよ? いーや、恨んでなんかないよ。
ちょっとなんでかなー、って思ったくらいで。そりゃあ、死んだら天国には逝けないだろうなって思ってた。
どっちかっていうと地獄だと思ってた。だってすごい嘘ついてきたし。
でもね、神様。嘘っていわば処世術なんですよ。イイ嘘をついていたつもりです。悪い嘘もついてきたけど。
っていうか嘘をついたことない人間なんてほんの一握りだと思うよ。多分誰かしら嘘はついてると思う。小さくても、大きくても、どちらでも。
私よりもすごい嘘つきな子や悪い子なんて山のほどいたでしょ? でも私がこうなったってことは、相当私のこと嫌いなんだな、って思うわけで。
真っ白い毛並み、モフモフの両手足、ぷにぷにの肉球、綿毛みたいな身体。
獣ですねわかりましたー。
……生まれ変わるならせめて人間が良かったです、先生。
正直何が起こったのか私にはわからなかった。
ただわかったのは死ぬな、ってことだけで。迫りくる地面にはなんの恐怖もなかった。
というか感じる暇がなかった。
身体中を駆け巡る痛みが、私が落ちたんだってことを証明してて。
人間死んだらあっという間、っていうけど、私は全然あっという間じゃなかった。じわりじわりと落ちてく感じ。
ちくせう、はやく救急車呼べよばっきゃろー、なんて心中で思いつつ、指一本動かない身体がもう無理だと知らせてくる。
ふざけんな、ここで死んだたまるか。
まだ花の女子高生ライフ終わってないんだぞばかやろー。あの人に告白だって、こくはく、だ、て ―――
視界がぼやけて意識がおちていく。
遠くで、誰かの叫ぶ声がした。
事の始まりは、あの子だった。
そう、1か月前、入学式の一週間後に転入してきた姫島(ひめじま)愛美(あみ)だ。
彼女の世話係に任命されて、どこに行くにもつれられて、イケメンのウォッチに付き合わされて、誰と今好感度が高いとか聞かれて。
いや最後のわからんよ。なに好感度って。なにそのゲームみたいなの、もしかして彼女ゲーヲタ? よし良い子紹介してあげよう。あの子となら多分気が合うよ。
そう思ってた時期が私にもあったんですよ。それが見事に裏切られたのは彼女の世話係に任命されて3日後、体育館裏で彼女を見かけたとき。
何か携帯に打ち込んでいた。それもすごい勢いで。
時々何かをぶつぶつ呟いていて、耳を澄ますと「なんで遭遇しないの」とか「おかしい、発生条件はそろえて」とか「あたしを無視するなんて」とか。
終いには、「あたしは世界のヒロインなのよ!?」と叫んで体育館の壁を蹴ってた。怖かったよマジで。美人でもさすがに怖いよ!
がくがくぶるぶると震えながら何あの子本当に怖いんだけど、と心中呟いた。ああいう電波系、だったけな、苦手なんだよね。話が通じなくて。
その日からちょっと避けてたんだけど、変わらず彼女は私のところに現れる。そして毎回イケメン情報を求めてくる。
ごめん、イケメン情報とか一般的なことしかしらないですけど。そもそもそんなにイケメンがどうとか、あんまり興味がないんで。
全ての女子がイケメン好きだと侮ることなかれ。彼女の付き纏いは終わることはなかった。あれ、世話係って1週間だけじゃなかったっけ。
あの事件が起きたのは、そんな彼女の世話係をやって、というか付き纏われてちょうど1か月になるところだった。
時々、というか1日に約3回くらいサボる彼女を探してて、偶然にも中庭で発見した。
中庭で見た彼女の隣には、学園で有名な不良系の美形。その見事なワル系でワイルドな格好いいルックスと、それとは真逆に内面の勤勉さというギャップが女子生徒に受けてる男子生徒だ。
同学年でもある彼は、中等部の頃からこの学校に在籍している有名人で、生徒会入りも噂されている。
中高一貫校でもあるうちの学校は、成績と人気が生徒会入りの基準だ。あとは推薦。
国内でも5本の指に入る進学校でもあるうちの学校は、本当に成績が第一だ。勉強が出来ねぇ奴は帰りな、って学園長が吐き捨てるくらいには大事だ。
学園の中心委員会の幹部はすべて成績で決められているし、正直拒否権なんてものはない。拒否するには成績を下げるしかないけど、成績が下がったらもれなく退学への警告カードが手渡されるのでみんな泣く泣くやるのだ。
といっても、委員会の幹部になることは光栄なことで、大体の生徒がむせび泣いて喜ぶんだけどね。だって将来的にも箔がつくし。
いやまあこの学校を卒業した、ってだけでも十分なんですけどね。
不良系、というか学業成績を除けばまったく授業にも出ない彼は正直言って問題児だけど、その成績の良さから学校側が黙認している。学園長は死んだような目してたけど。
模擬試験ではいつも上位だし、学園の名前を全国に知らしめている、言い方は悪いけど看板である彼を失うわけにはいかないのだろう。学園の裏側にある中庭は彼の縄張りとして認識されている。
だから他の生徒は近づこうとはしない。彼は自分のリズムの崩されるのが嫌で、とても勉強好きなのだ。彼の勉強場でもある中庭に立ち入ろうものなら、この学園では生きられないだろう。
主に女子生徒たちの手によって、なんだけど。
それを再三彼女にも教えたはずなのだ。中庭には近づいていけない、って。なのに何で近づいちゃうかなー、と思いつつ、とりあえず様子をみる。
ごめんなさい、私小心者なんですよね。彼が去るまで出れません。
二人は何か話しているようで、といってもみると口を動かしているのは彼女だけで、彼はあまり口を開いてない。
じーっと観察していると、彼は帰るようで。よしそのままだ、そのまま帰ってくださいお願いします。
そう祈りながらじーっとみていると、彼女が彼の腕をつかんだ。まてまてまて、と思いつつも見守る。
彼は思いっきり彼女の手を振り払って彼女を突き飛ばした。彼は女性嫌いとしても有名なので、当然の反応ともいえるけど。
そのあと彼が居なくなったのを確認して彼女の方に近寄ろう、としてやめた。
彼女は中庭のベンチをこれまた強い力で蹴り倒した。ガシャンッ、という豪快な音にビクつく。小心者なんですごめんなさい。
もうしばらく待とう、と物陰からじーっと彼女を見た。ココは学園裏の中庭で、滅多に人が寄り付かないから安心だけど、傍から見たら私って彼女のストーカーに見えるのかな。
それは嫌だ、と後ろを振り向いたときだった。
彼女が突然叫びだしたのは。
「ふざけんなふざけんなふざけんなっ!! あたしは世界のヒロインよ!? このあたしが声を掛けてあげたっていうのに、なにあの態度! 好感度条件もそろえたし、警戒されないように学業の話題にだってしたのに! なのに女は近寄んなって、何それ! シナリオ通りじゃあそこで好感度上がるはずなのにッ」
正直いって、ココで回れ右して帰りたくなった。
もっと言うと世話係やめたかった。私は小心者なんだ。あと電波系が苦手なんだ。
自分の表上のキャラクター上、変わってくださいなんて言えない。ちくせう、教師ウケを狙って優等生キャラになんてするんじゃなかった。
そのあと散々暴れた彼女は、まだ興奮冷めぬ、って顔つきだったけど、ここで勇気振り絞って彼女のところにいったわけだよ。
だれか私の勇気ほめて。
「姫島、さん」
「ッ、う、うたちゃんっ! どーしたの?」
私が声を掛けたとたん、今までの表情が嘘だったかのように180度雰囲気を変えた。
何この子本当に怖い、といいたい言葉を飲み込む。
うん、私は女優。嘘つく、得意。うん、大丈夫。これイイ嘘、うん。
「そろそろ教室、もどりましょう」
「え、あ、うんっ! あ、でもさー、うたちゃん。その前に第1理科室行かない? 忘れ物しちゃった」
「……今日理科室つかってないよね?」
「とにかく、忘れ物しちゃったの! ね、いこう!」
この子、なんでここまで理科室に行きたがってんの。しかも第1。
第1理科室なんて、正直行きたくないよ。だってあそこも人気者の縄張りだもの。
なんでこの子ここまでイケメンどもにかかわろうとしてんの。顔ですか。顔なんですかコノヤロー。
あたしイケメンにはあんまり興味ないんだよねー、って転入したその日に宣言してたよね? どういうことですかコンチクショー。
「だめですよ。あそこ、副会長の縄張りですし。姫島さんいってたじゃないですか。『イケメンとかかわりたくない』って。うちの副会長も相当なイケメンですよ。行かない方がいいんじゃないですか?」
「で、でも行かなきゃ! とーっても大事なものなの」
「では放課後取りに行けばいいじゃないですか。もうすぐで授業終わるんですからそのと―――」
「あーッ、もう、うるさいなぁ!! 引き立て役で情報役のモブはあたしの言うとおりにしてればいーの!! いちいちうるさいのよッ」
きにでも。って、ちょ、逆切れ、って思う前に、私は突き落とされた。
え、突き落とされ、って、ここ中庭、って思いながら思考を巡らせる。そうだった。学園裏の中庭の先は崖だった。
私を突き落とした彼女は私を見ることなく一目散に走り去っていった。
せめて救急車呼んでほしかったな、と思うまでもなく、そうして私の人生は幕を閉じたわけだ。
そしてまた転生したわけで。
え、何にって、だから獣に。
「わウっ!?」
いやー、ものすごい痛みが身体中駆け巡ってそんで意識ブラックアウトして、なんかあったかいなー、と思ったらでっかい白狼(わんこ)にあたためられてて。
白狼っていっても、この学園に住み着いた変形種ってやつで、狼ににた真っ白い犬なのだ。
っていうか私をあたためてる白狼、雌じゃなくて雄だ。母わんこだと思ったらまさかの……?
だってアレがついてるし。アレが確実についてるし。
もしかしてあれ? 私ってこの雄の白狼の子供に生まれ変わった? 生まれ変わっちゃった?
どう足掻いても獣の身体つきをしている。身体中はもふもふの毛でおおわれてるし、両手足、っていうよりは前足後ろ足は肉球あるし、四つん這いだし。
ちょ、待てよ、なんて今の世代の子ってみんな知ってんのかな? って思っちゃう台詞を吐くくらいには動揺してる。
さっき私死んじゃったよね? 儚げな一生に幕を閉じたはずだ。はずなんだ。
なのにいきなり獣転生って、神よ、いるなら答えてください。
なんで人間じゃないんですか。
せめて人間がよかったです。
獣に転生してわかったことがある。
あの後の私のことだ。
あの子に突き落とされた私はやっぱり死んだらしく、死因は出血多量と全身を強く打ったせいだ。
私の死は事故死という形で片づけられた、らしい。けど一部の生徒はとある誰かさんを疑っているようだ。誰かさんって、言わずもがな姫島さんなんだけど。
左隣だった高橋さんを中心に、事件を解明しようの会が発足されたとか。
彼女たちの言い分によると、私は注意不足とかをする子じゃない、とか、あの時間は私は姫島さんを探していた、とか。あと中庭の主こと彼の証言も大きい。
証言っていうのは、私が死亡したとみられる時刻に彼女、姫島さんがいたということだ。
中庭の主である彼も一応のためとして事情聴取されたらしい。なんでここまで知ってるかって? 学園長がご丁寧にも私の前で話してくださったんだ。
いやー、あの厳つい顔の学園長がまさか動物好きだったなんて、意外な一面だ。
今日も学園長からミルクをいただいて、零れる愚痴を聞く。動物相手にそんな機密っぽいのいっていいんですか、と思わず学園長に聞きたくなるけど、どうせ「わふ」としか言えないので意味なし。
あれから事態は進展して、彼女(わたし)の死には重大な何かが隠されている、という結論にいたったらしい。
今では国を挙げての大きな捜査になってるとか。まさかこんなことになるなんて、聞いたときはびっくりしてミルクに顔つっこみました。
学園長の「ばかわいい」というつぶやきは全力でスルーして、なんてこったと頭を抱える ――― わけがなかった。
もう過ぎたことである。小心者だけどこういうことに関しては結構図太いのだ。
ワタシ、ワンコ。ナニモ、シラナイネ。
学園に住まう白狼として生きることを決めたんだッ! もう過去の自分は振り返らないッ!
さて、あの子にどうやって復讐しようか。
本音をぶちまけるなら、悪霊になりたいほど許せない。
私何か悪いことしたっけ? した覚え全然ないよ。
むしろいいことした気がする。だってあの子あのままいったら確実に電波の道まっしぐらじゃん。
もっと大人になった黒歴史になる確率100%だよ? さすがに居た堪れない。
だから止めるために声をかけた、というのに。あの仕打ちはさすがに非道すぎないかな。突き落とすことはなかったんじゃないかな。
たとえあそこに崖があったことを知らなくても、怪我するくらいはわかってたと思う。だってあの子すごい怪力だったんだよ? 自分の力を自覚してないとかないよね?
そうだったら、いや、そうだとしても許せないけど。
私まだ16歳になってから1か月しか経ってないんだよね。これから華麗なる女子高生ライフを満喫しようって矢先にさ、流石に非道よね。
そりゃあ私は正直者とはいえないちょっと嘘つきな子だったよ? キャラクターって大事!
猫かぶりともいうけど、本性あらわしたら確実に進学できないって思ってたからねぇ。
委員長とか仕事とか積極的にやってたわけだよ。先生の頼み断ったこと一度もないよ。クラスメイトの頼みも。
そうやって頑張ってきたのになにこの仕打ち! 神様、嘘つかない人間いないんですよ。
罰として死なせたんだったら解りますよ。でもせめてもっと後にしません? せめて高校卒業後でもよかったんじゃないですかね?
あとせめて人間に生まれ変わりたかったです……!!
白狼父の腹に構われてあたためられる。
他の兄弟たちより病弱体らしい私は、こうして父に構ってもらうことが多い。
初めて学園長が縄張りに来た時は、父の警戒心はものすごかった。今にでも学園長に跳びかかろうとするみたいな。
私が学園長に懐き始めると警戒心を緩めたけど。他の兄弟たちが元気よく走り回っている中、私は父の腹の下でまったりしている。
こんな生活にも慣れて、正直言うと人間時代よりも穏やかな生活が送れてる気がする。腹の探り合いとかないからね。
父の腹の下でゴロゴロとしながら、どう復讐してやろうか策を練る。
完全な復讐じゃなくてもいい。ちょっとしたしてやったり、みたいなことをした。つまり一泡吹かせたい。
最初は復讐なんてする気はなかった。
復讐なんてしてもなぁ、って思ってたし。でもその考えを変えたのは、学園長の情報からだった。
それはいつものように愚痴をこぼしていく学園長。
生前の私と学園長は実は意外と交流があった。きっかけはいたって単純で、廊下でぶつかったのが始まりだった。
それからちょくちょく学園長とお茶をする機会が増えて、学園長のつもりに積もった愚痴を聞く係、みたいな認識を持たれることも。
そんな学園長は意外と私のことを買ってくれていたらしくて、私の死を本当に惜しんでくれていた。
その学園長がある日零した一言が、私の考えをガラリと変えた。
「あの女は悲しんでなどいないくせに」
あの女、というのが姫島さんをさす言葉だとわかることに時間はかからなかった。
そして彼女が悲しんでいないということも。
悲しんで、いない。
別にそれほど親しくもないのだから悲しみなんてほんのちょっともわかないかもしれない。でもその言い方だと、まるで……。
嫌な予感がした。その次に続く学園長の言葉で、完全な嫌悪感がでた。
”彼女(わたし)の死を利用して同情を集めるなど……。今では友人を失った悲劇のヒロイン気取りだ”
彼女には、明確な殺意はなかったとはいえど、私を殺めた私に対する罪悪感を微塵もないのだ。
もしかしたら彼女は自分が殺めたという自覚すらないのかもしれない。
その理不尽に、その無責任さに、どうしようもない怒りがこみ上げた。
人を殺めてといて、人生を奪っといて、悲劇のヒロイン気取り……? ごめん、正直意味がわかんない。
ただただ駆け上がった嫌悪感と怒りが私を支配する。何かしないと気が収まりそうになかった。
私ね、好きな人いたんだ。今まで嘘つきだらけの人生のなかでほんのちょっとは素の自分が出せた男性(ひと)。
中等部からずっと、その人だけを見てきた。生前のキャラクターでいたのだって、彼に好かれるためだった。
頑張って頑張って、ちょっとは彼に近づける気がしてたのになぁ。結局告白できなかったよ。そのチャンスさえ奪われた。
苦々しそうに顔を歪めた学園長が目に入った。彼はいつも、私を案じてくれる。亡くなった後も、別れを惜しんでくれた。
彼が尽力しているのも知っていた。事の真相を突き止めようと、事件を解明しようの会のスポンサーをしているのは学園長らしい。
確かに、彼ほどの財力がなければ警察への依頼も罷り通らないだろう。
その多々ある財力の一部を、死んだ私にそそいでくれているのだ。高橋さんを始めとしたクラスメイトも、その貴重な学園生活の一部を割いてくれているのだ。
だったらやることはひとつしかない。復讐してやんよ。
別に彼女をとことん不幸に、だとは思ってないよ。結局復讐は憎しみしか生まない、っていうのはなんとなく理解できるし。
だから、ささやかな、じわじわとおいてつめてくるようで、一瞬で終わる苦しみを。
生まれ変わってからは獣ライフを突き進もうと思っていた人生、いや獣生(じゅうせい)のなか、彼女への復讐をすることをここに宣言しますッ!
とりあえず最初の復讐は、うん、彼女の持ち物に黄色い色の例のアレをかけようかな。
ショボい? ささやかなっていったじゃん。
なんか叫び声が聞こえたけど、無視だよ無視。
ついでに傍観しようかな。だってほら、なんか面白いことになってるから。
「いやぁぁあああ!!」
「どうしたんだい愛美!」
「わ、わたし……」
「その子が私の持ち物にッ!」
「ちが、やってなッ」
「貴様、醜いぞッ!!」
……復讐利用されたー。
ごめん、名もない平凡系可愛い女生徒。
可哀想すぎるので君の分も復讐するね。あ、また利用されないように練っとかなきゃ。
君もすっきりする復讐方法、きちっと考えるよ。
五月蠅いバックミュージックに耳を傾けながら、なんとなく空を見上げた。
空は嫌味なほど晴れ渡っていた。
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