06年07月21日

昨日のつづき(後編)
やっぱり元来た道を引き返そうと僕は決意した。
仮にこのまま日が暮れても、知らない道を行くよりは一度来た道の方が有利だと思ったからだ。
引き返そうと振り向いた瞬間、前方からおばあさんが歩いて来るのが目に入った。
これは天の助けと思い、駅までの道を尋ねた。
おばあさんはこの道であっているけど、駅まで歩いて行ったことがないから、後どれぐらいかかるか判らないと言った。
僕はお礼を告げ、駆け足で上り坂を上がった。
しばらくすると下り坂になり、下りきった所でやっと道路へ出た。


道路へ出たと言っても周りは田んぼである。駅の方向はどっちなのかまったく見当がつかない。
時間はもう18時近くになっていた。
周りを見渡すと草むしりをしているおじいさんを見つけた。
僕はおじいさんに声をかけ、駅までの道を尋ねた。
おじいさんは親切に詳しく駅までの道順を教えてくれた。
僕はお礼を告げて、教えられたとおりに進んだ。
数分後、駅まで到達することができた。

僕は安全を優先にして、無理なことはやめようと思うのと同時に、道を教えてくれたおばあさんとおじいさんに感謝した。
そしてEzナビはもう信用しないと心に誓った。

明日へつづく

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