明るく照らす太陽のような存在であるナルト
僕は黒く染まった獣である。太陽は僕を殺す。ナルトといればいつか殺される。太陽に
そういえば、太陽に恋焦がれていた夜兎が一人いたっけ。だから、僕はナルトと親友になってしまったのだろうか
『……神楽ちゃん』
ナルト達と離れ。サスケさんともお別れし。寺に戻ってきた
・・・
いつもどうり、家で寝ていた。どれだけ苦しくてもどれだけ痛くてもどれだけ死にそうでも、僕は死ねなかった。それが、辛いのか。それが、悲しいのか。それすらわからなかった
「七実」
青い目がまっすぐと僕を見てくる
「七実、私七実のこと大好きネ!パピーにどれだけ言われようが、私は七実のお姉ちゃんアル!絶対嫌いになんかならないもんネ!!」
『ありがと、神楽ちゃん…僕も神楽ちゃんのこと大好きだヨ』
そう伝えれば。嬉しそうに笑う君がいた。まっすぐすぎる目は僕を見つめて離さない
「あのネ!この花、七実にとっても似合うと思うアル」
そういって、僕に黄色い花を渡してくれた。これって…
「ひまわりアル!凄いでショ?」
どこに咲いていたのか。こんなじめじめした星に咲くものだろうか、と疑問にも思うが。そこは何も聞かない
『どっちかっていうと、僕より神楽ちゃんの方が似合うヨ』
本気でそう思った
『神楽ちゃんは太陽で、僕らを明るく照らしてくれるでしょ?』
「なら、七実はお月様ネ!」
『月…僕が?』
「兄ちゃんが言ってたアル!お月様は太陽の光で輝いてるって、知らないうちに私たちは太陽の光を浴びてるって!だからネ、お月様と太陽は一緒なんだヨ!」
『?』
「だからお月様はごっさ綺麗なんだヨ!」
月と太陽は一緒か。僕は神楽ちゃんから渡されたひまわりを飾った。貰ったんじゃなくて、神楽ちゃんのような花を枯らさないよう。丁度あった小さな花瓶に飾った
太陽なのに恋焦がれる青い空には浮かべない。そんな、哀れな君
「あの月ごっさ欲しいアル!!」
『神楽ちゃん、それは無理だヨ』
「?」
僕と神楽ちゃんは屋根の上にいた。部屋にいてもつまらいから
『月はあんなに高い場所にあるネ。届きそうで届かない…それがお月様アル。それに、月は諦めさせるためにあるんだって。お兄ちゃんが言ってたヨ』
「あきらめさせるため…?」
『うん』
「それでも、私は諦めないネ!必ず、手にしてやるネ!」
『…じゃ、神楽ちゃんは僕がいつかいなくなったらどうするの?』
「……七実は私の大事な妹だから…私の前からいなくなっちゃったら。そのときは、絶対、捕まえて、手にしてやるネ!!」
・・・
闇夜を照らす月。太陽の光を浴びて輝く。月の光は太陽の光でもある。ホントかどうか、それは僕は知らない。でも、ホントであってほしいな。あの日、あれだけ姉さんが欲しいといった月に手を伸ばしてみるものの。やはり、届きはしない。そんな月を捕まえてみせると言った神楽ちゃん。約束したネ
いつか、捕まえてみせるって、絶対に手にしてみるって
太陽と月
暗闇の道を照らしてくれた。我が月よ