bird call
2014/09/20 09:21


えいがをみた。

bird call

屋上、投身、リストカット、
危うくて、なのに甘やかに白い少女の肌。
そのコントラストは始終美しくて、邦画の割には終わり方も納得いくものだった。

なのに苛立つのは私の個人的な問題なのでしょう。
親友の、そしてその彼氏の、優しさに縋った少女…ミユキ。
惜しげもなく傷のついた手首を曝して、
周りを傷つけて、利用して、利用して、

それはあの頃のあたしにできなかったこと。
切りつけた腕を隠さずに、あいつの目の前で不幸な顔をして振ってみたら

あいつもそばにいてくれたの?一緒に傷ついてくれたの?
形だけであいつを引き止めることが怖かった。
可哀想な顔をすればそばに居てくれることもわかってたけど。

やさしいひとは、きっと同じように傷ついてくれたはず。
どうして不幸を曝すの?曝すの?曝すの?
悲しみは自分の中だけで十分じゃないか。
サトナカに父親を見せにいったシーンは、本当に苛ついてしまった。
強いふりして、なのに一人じゃなにもできない。
どうしてあたしにはだめだったことが許されるの??
エゴイズムの爆発です。

そして死んでしまったミユキ。
あたしにはサトナカと園子の人生を狂わせたようにしか見えなかった。
だって彼女は最後まで、制服を着て、手首に白い包帯を巻いた、あのころの記憶のままで残り続ける。
無責任に笑ったりして、煙草なんて、咥えてみたりして。
だからこそあの2人が再会できたのかも、なんて思えたのはやっと今になっての話で。

だけど。私がもし、園子ちゃんの立場でも。何も言わずに目を伏せると思う。
親からもらった体傷つけんなよ
って園子ちゃんが言ったとき、ミユキは少し傷ついた顔をしてたけどどこか嬉しそうだった。
言葉で傷つけられるのを待っていたんじゃないかな。そして自分が傷つけられた報復に、園子ちゃんを罵倒したかったんじゃないかな。
人が傷つきたがる理由はきっと、
それによって寄りついてくる、優しい人(主に異性なのではないかと思う)を求めているから
そしてそれを批判する人(主に同性や家族?)に対して、自分が傷ついた分の報復をしたいからじゃないのかと思う。
多分これらはニアリーイコールで、
誰かに傷つけられてる自分を見せることで、救って欲しい、とでもいうような。
私が近々書こうと思っていること。喪失欲。
あたしはそれをまだ、うまく使いこなせない。

傷つこうとする理由。
その定義付けが改めて確固たるものとなった。
人間とはこういうものなのだと、再確認するような。


個人的に序盤のミユキの

あいつあたしの感情を根こそぎ持ってきやがるの

みたいな台詞がすごく刺さった。
あたしもそうならよかったのに

感情が死んだだけ、腐っただけ




あたしの回顧、
および憎しみの話になってしまいますね。
次はもうちょっと、優しい映画を見ます。





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