(……くそっ) サスケはきつく目を閉じ、胸中で舌打ちした。 何故胸中でかというと、現実、猿轡を噛ませられ、舌打ちも出来ない状態だからだ。 尤もこれは、自害させない為の対策だろう。 あらゆる強敵と戦って勝利した後、負傷し、疲弊した身体が回復次第、今度こそ木ノ葉を跡形もなく滅ぼしに行こうと思っていたところ、そのタイミングで追い忍の役目を命じられた暗部に奇襲された。 目覚めた時には今のように身体全体を鉄のポールに縛られ、手足も微動だに出来ないように錘で固定され、自害しないよう猿轡まで噛まされ、更には、それでも何らかの方法で逃げられる可能性をなくする為、身体に痺れが生する薬物まで投与されていた。 これでは流石のサスケも成すすべがない。 まるで、某映画の某博士のような扱いである。 それだけ重犯罪を起こしたから、当然の措置だとは思うが。 行 く 末 14 前へ 次へ戻る1/4 |