読みきり | ナノ

夢を、見ていた。

まだ幼いナルトがぶつかるようにして抱き着いてきたあの日の夢だ。

『なー俺ってばさ！俺ってばさ！カカシ先生大好きだってばよ！』

『はは、ありがと。先生もナルトが好きだよ？』

苦笑いで答えながら、その『好き』には当然ながら恋愛感情などお互い皆無で、腰にしがみつくナルトの髪を犬にするみたいにかき混ぜて笑って、またね、と離れた。

そして、夢は唐突に醒める。

「……カカシ先生」

低くなった、その子の声で。

夏
の
終
わ
り
、
夢
の
目
覚
め

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