act 8

あれから、間も無くして、皆が帰ってきた
その中には、沖田も混ざっており、普段通りに、まるで何事も無かったかの様に神楽にも接してきた。
ぎこちないのは神楽だけで、そのまま運ばれた料理を皆で平らげ、お風呂に入ろうと言うことになる。


「神楽ちゃん、そんなに恥ずかしがらなくても皆入るんだから・・・」
妙は、神楽の服を引っ張る

「う〜。やっぱ恥ずかしいアル・・私が一番胸がなさそう・・・」
モジモジと浴場へ入るのを拒む。また子、ミツバ、うららはさっさと入ってしまった。え〜いと入る。それぞれが体を洗っており、お妙と神楽はいそいそと湯船に浸かった。

「気持ち〜アル!」
「本当ね〜」
しばしの入浴タイムを二人が楽しんでると、3人は体を洗い、浴槽に浸かった。

「またちゃん・・以外に胸が大きいのね」
「み、ミツバちゃんこそ・・」
「うららちゃんは、まぁ言わなくても、大きいし・・」

ため息混ざりでお妙は言う。思わずうららの胸を神楽はみてしまう。自分の貧相な胸とは比べ物にならないくらい豊満な胸。コレで迫られれば一発だと思う。
神楽が恥ずかしくて、自分の胸を隠そうとする。するとお妙は、神楽の胸の上の腕をひょいと持ち上げた

「ちょ、姉御・・やっ。やめるアル!!」
ギャーと叫びながら、再び自分の胸をそそくさと隠した

「神楽ちゃんって、胸は小さいけど、形はいいわよねぇ。ほら。」
そういうと、神楽の胸をムニっと掴む。ぎゃあぁぁと神楽は叫び、隅っこに逃げる。


「そんな反応してたら、沖田さんと先に進む事できないわよ」
妙は、いたずらっぽく笑う、するとミツバも会話に加わる

「まぁ、総ちゃんと?頑張ってね。」
ミツバは柔らかく笑う。お妙とまた子は、にやにやしながら神楽をからかった。照れを隠すように、湯船から出た神楽は、ごしごしと体をすった。
そして早々にフロを出た。そんなに長時間浸かってはいないが、しゅーしゅーと頭から湯気がでていた。のぼせる前に部屋に帰ろうと、歩いてると、後ろから呼び止められる

「神楽ちゃん、ちょっといい??」
その人物に。話の内容にも検討はつかなかったが、とにかく嫌だった。それでもトコトコとうららの後についていく。浴衣姿のまま、外に出る。まだ少し蒸し暑いが、涼しく吹く風が頬をかすめ、気持ちよかった。うららは、くるっと神楽の方に向き直った。

「総悟とまだ、してないの?」
真っ直ぐに神楽を見つめる

「え??な、何をアルか??」
半分、いや殆ど分かっているが、反射的に聞いてしまった

「何って・・H」
神楽はぼっと顔が赤くなった。うららは平然としている
「付き合って半年・・だっけ?」

「そう・・アル」

「私、付き合って一ヶ月目には、総悟がしようって言われてHしたよ」
「は???」

うららは、勝ち誇ったような笑みを浮かべた。神楽は、今一度言葉を聴きたい・・そう思うほど心が揺れて信じられなかった。そんな神楽に追い討ちをかける様に、更に言葉を続けた

「嘘じゃないよ。前は、教室とかでも、人が来そうでドキドキしながらしたりするのが好きだったなぁ。何回かは人に見られちゃって・・でも総悟とだからいいかって。嬉しかったし!神楽ちゃんて、そんなに魅力ないのかな?子供っぽいからとか?総悟に聞いてみよっか。」

くすくすと笑いながらうららは神楽を打ちのめす。
神楽は、何も言う事が出来ないまま、そこに立ち尽くす。

「総悟が、私を選んでも、怒らないでね」

そういい残すと、相変わらず笑いながら、浴衣に身を包み去っていった。神楽は、うららの言葉が耳について、何回も何回も頭の中でくるくるとリピートされた。もうやめてと思うが、それも虚しく、くるくると流れ続けた。気持ちが悪くなり、立っている事も出来なくなる。絶えられなくなって両手で顔を多い、そこに座り込んだ。

「う・・嘘・・・」

そこからは、言葉を出す事さえ出来なかった。口にしたくなかった。自分たちの進まない関係と、うらら達の進んだ関係。考えれば考えるほどに、吐き気がでた



……To Be Continued…

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