act 7
「えっ。ちょっと沖田・・待ってヨ」
沖田にずんずんと手を引かれ、神楽はビーチを後にする。
その様子を、高杉らは、微笑むように見ていた。しかし、うららだけは笑っていなかった
砂浜を超え、民宿の中にそのまま入る。神楽は、恥ずかしいのを我慢して水着になったのに、見た瞬間パーカーをかぶせられ、部屋まで連れてこられた。
半ば泣き出しそうな表情になっている。口を結び、引っ張られる強い力に従うが、蒼い目からは今にも涙が落ちそうだった。
そんなに自分の格好は駄目なものだったか、隠すように部屋まで下げられるものだったか、考えれば考えるほど辛くなる。
強くドアを空けられると、そのまま壁に押し付けられた。自分の蒼い瞳と沖田の紅い瞳が重なる。
真っ直ぐに見てくる沖田の視線が、恥ずかしく、逸らそうとした瞬間だった。
逸らした顔の方から、強く重なる唇。沖田の手は、片方は神楽の右手を壁に押し付け、左手はそのまま壁に付け、ひたすら神楽の口を貪った
「っんっ・・・は・・・やぁ・・・」
息継ぎをする時間なんか与えてもらえない。酸欠寸前。
それでも絡まる舌が気持ち良くて、だんだんと神楽も沖田の舌に絡めていく。
部屋の中にはちゅくちゅくと二人の口の中から奏でられる音のみ。その音さえ、二人の気持ちを高めていった。
いつのまにか、先ほどの神楽の涙が、つーと頬を通る。涙の筋は乾き無くなり、その筋を沖田が舌で舐める
愛しそうに、何度も瞼、頬、耳にと口を順に落とす。唇と唇の間が少し空く。呼吸は上がって、鼻と鼻がつきそうな間隔の間で、二人の吐息は交わる。
沖田は神楽を見つめる。神楽は立てなくなり、ずるずると壁越しに倒れて行き、床に座る。
沖田も同じように下がり、ゆっくりと沖田は、神楽を倒した。とたんに神楽は恥ずかしくなり、組み敷かれた沖田の下から這い出ようとする。
うつむせになり、そのまま出ようとする神楽の胸を、上から後ろ越しに、やんわりと掴んだ。
「ひゃ・・・・・・」
初めての感覚に、神楽は顔を赤くし、沖田から必死に自身の胸を守る
「神楽可愛いでさァ・・」
頭の後ろから囁かれる声。頭がくらくらしそうだった。固まる自分の体を何とか動かそうとする
「おおお、お前、水着の私が気にいらなかったんダロ・・が、がっかりされるのは・・い・・嫌アル!!」
「あぁ。アレは、神楽の水着姿を誰にも見せたくなかっただけでさぁ。似合ってますぜィ」
自分の上から聞こえる声、心臓が高く鳴るのが分かった
見せたくなかったから・・・。恥ずかしい・・でも嬉しくて堪らない。
動けない神楽を余所に、パーカーのジッパーを降ろし前を開けた。其処から入りこむ手は、水着越しに神楽の胸に触り出す
「わ、私胸は小さいネ!」
一生懸命の去勢だった。しかし、それは逆に沖田の火をつけてしまう。
水着越しからではなく、するりと手が入ってくる。丁度四つん場になっている神楽の体に覆い被さるようになっている。沖田は神楽の胸をやわやわと揉みほぐす。
「やっ・・・あっ・・ぁっ・・・」
ぽろっと神楽の胸が水着から出る。それを揉み解しながら、神楽の耳に、いくつもの口を落とす。ゾクゾクと体からこみ上げるもの。気が触れそうだった。
中央の赤く主張する突起を人差し指で突つくと、神楽の声は一声大きくなった
「やぁ・・・おき・・た・・・ぁ・・」
聞いた事も無い、神楽の甘声、聞くたびに、理性が剥がれ落ちていく
沖田は我慢が出来なくなり、神楽を仰向けにさせる。神楽は顔を手で覆い、恥ずかしいと体をよじる。
沖田はそれを無視するように、上に向かってぷくっと膨れ上がる赤いモノを口に含む
「やっ・・ヤダ・・やぁ・・・」
沖田は、舌の先で、そこを何度も何度も舐める
てらてらと光り、敏感になったソコは、ツンと主張する
痺れる様な感覚、勝手に出てくる、自分の恥ずかしい声、何もかも初めての神楽には、絶えられない
神楽は、胸の上の突起を含む沖田の頭を両手でいやいやとはずす。その寝たまま、うつむせになり、体を隠す。
沖田は、神楽の背中に、舌を放した
「・・・っん・・ぁ・・」
舌を滑らすたび、神楽の体は綺麗に撓る
その光景さえ堪らなく、沖田は隅々まで舌を滑らす
「む、無理・・・これ以上・・は・・」
途切れ途切れに出てきた言葉。相変わらず背中を向けたまま、こちらを見ようとしない神楽
その言葉から、舌先の感覚が消えたので、振り返ってみると、沖田は、神楽の体にはもう既に覆いかぶさってなく、座っていた。
神楽は、その姿を見て、声をかけた
「沖田・・ゴメ・・」
「わりィ・・・頭冷やしてくらぁ・・・」
神楽の頭にぽんと手を置き、部屋から出て行ってしまった
水着を肌蹴させ、その場に佇む神楽
本当に嫌だった訳じゃない。嬉しかった。キスから進まない自分たちに、やっと勧める機会があって、ただ少し恐かっただけ。初めてだから仕方ない・・
無理・・・神楽は言った言葉を後悔する
自分が嫌がったから・・止めさせたから・・・
嬉しかったのに・・・
神楽は沖田のパーカーをぎゅっと抱きしめた。
沖田は、何処かへ。神楽はぼーと部屋の中にそのまま居た。
間もなくミツバ達がシャワーを浴びで、着替えるために部屋に戻ってきた
「神楽ちゃん、沖田君と帰ってこなかったけどぅ〜何してたの〜?」
ニヤニヤと妙は神楽に近づく。
「うっ。そ、それが〜」
今までの事をミツバらに説明する。皆顔を真っ赤にして、やるじゃ〜んとテンションはあがった
「で、でも途中で怖くなって、沖田が止めちゃったアル・・」
「いいの、いいのそんな事。ゆっくり進めばいいんだから・・・」
「そうっスよ」
「あせる事ないわ」
落ち込んでいる神楽を、皆で抱き締めた
あのツンデレの神楽が・・・それだけでも十分進歩だと思った
そしてそれは、沖田も思っている事だった
……To Be Continued…
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