act 4

「神楽ちゃん、この水着可愛いわよ」
妙は、沢山の水着の山を交互に神楽にくっ付ける

「こんなの着れないアル」
神楽は、初めてと言う事もあり、戸惑って水着を離した

「何いってんの?夏は大胆に行かなきゃ」

「私こんな水着にしたっス」
また子は、選んでる神楽とお妙の間に入って自分の買った水着を得意げに見せた

グレーの色でビキニの腰の所に、リボンが両方についており、トップの方にも真ん中にリボンがついている。また子によく似合っていた

「可愛いネ」
思わず頬を染める神楽に、妙は今だと攻めた

「ほら、こんくらいやらなきゃ駄目よ!!」

「ふふ。私も買っちゃった。可愛いと思わない?」
ミツバも其処に入ってくる。ぴたっと体に合わせられた水着は、真っ白のフリル付きの水着。
ミニスカートみたく出来た水着は、ミツバの細く白い足によく似合っていた。

お妙と神楽はお互いをみ合わせ、火が付いたように水着を選び出した。数日前、ミツバにうららから電話が入る。
明日の朝早くから、電車にのって一時間。目の前がビーチで、其処に、夏の間だけの民宿があり、夏には多くの人が賑わう評判の店だった。

切っ掛けはどうであれ、この旅行を楽しみたいと神楽らは、旅行に必要な物を買出しに来たのだ。初め、銀八は、反対!!と言っていたが、
神楽の熱意<脅し>根気負けし泣く泣く了承した。水着を選び終え、いつものファミレスで雑談する

「神楽ちゃん、トイレで何言われたか知らないけど、いい?負けちゃ駄目よ!」

神楽は、気づいていたのか!と驚きを露にした

「もちろん、だってあのトイレから様子がおかしかったじゃない?同じ女ですもの」

「うららちゃん、神楽ちゃんみたいに、結構気が強くて、キツイ子だから・・。悪い子じゃないんだけど・・」

「でも今は、うちらは神楽ちゃんの味方っス。沖田君取られちゃ駄目ッスヨ」

「あら、それは大丈夫よ。だって総ちゃん、神楽ちゃんしか見えてないもの」

柔らかくミツバは微笑んだ。神楽は何だか恥ずかしかったので、目の前のジュースをストローをのけ、一気に飲んだ
子一時間ほど雑談したあと、それぞれに別れをいい、家路に付いた。明日は、とうとう旅行の日。
嬉しい気持ちと、少し不安な気持ちが入り混じるが、せっかくの旅行の日だ。
自分らしく楽しもうと、さっさとお風呂を済ませ、もう一度銀八に、電話をし、明日朝早いから今の内にと、少し早い
言ってきますを言った。銀八は、笑いながら確かに早え〜なと言い、楽しんで来いと電話を切った。

何もかも済んで、布団に入った後、いつものおやすみなさいの電話コールを沖田にするのを忘れており、急いで沖田に電話をかけた。

「も、もしもし・・」
あまりにも急いで電話をして、早めに沖田が出てしまって、思わず声が裏がえった。

「何慌ててんでさぁ」
「い、いやこっちの事情アル」

どんな事情だと沖田は笑った。それから取り留めのない話。今日の話。ファミレスに皆で言った話を10分ほど話した

「明日は早えーから、もぅ寝なせぇ」
神楽は黙った。いくら話しても足りない。どんなに話してももっと声が聞きたい。話していたい。

「じゃあ、私が寝るまで、沖田話しててヨ」

「それじゃ、俺が寝れねーじゃねーか」

「ふふ、そんなの知らないアル。言いから話すヨロシ」

「何をでさぁ・・」

「神楽様の事をどんなに好きか話すアル」

「どんな所って・・・よく食う所?」

「お前私と喧嘩して明日の旅行めちゃくちゃにしたいアルカ??」

「いやいや・・んな事っつってもな〜」

沖田の声が耳に入ってくる。どんな子守唄より、どんな音楽より安心して眠りに付ける。沖田の低い声が耳の奥にしみわたる。電話の向こうであ〜だこ〜だと理由を考えてる沖田の声を聞きながら、神楽は意識を飛ばしていく

「じゃ〜〜一個言うアル・・・たった一つネ・・・・」
神楽は、うとうととし始める

「何処ってもなぁ、・・・・・とりあえずおめーの全部が好きでさぁ・・・・・・・・・良く食う所も、気が強よそうで実は泣き虫なトコも、表情も髪も、手も足もつま先から頭てっぺんまで・・・・すべて好きだ・・・・神楽??神楽???」

中々返事が来ない神楽に、何回も呼ぶが返答はない。静かに電話に耳を済ませると、規則正しい寝息が聞こえてきた。

「てか・・恥ずかしいの我慢して言ったんでィ・・」
沖田はベットの上でがっくりと首をうな垂れた。  

神楽はと言えば、夢も見ることのないまま、深い眠りに包まれた。

……To Be Continued…

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