act 29

「ねぇ銀さん、僕ら何がどうして、どうなったら此処にいる事になるんでしょうか?」
「あぁ?そりゃアレだろ?呼んでんだよ。」
「何がですか?何が呼んでんですか?!」
「んなモン決まってンだろ?――――銭湯だよ!せんとうぅぅ!!」


おなじみの効果音が聞こえて来そうな場所、銭湯でお馴染みの様に手ぬぐいを頭の上にのせ銀時は湯船の中で寛いでいた。

その横で新八も同じように、しかし手ぬぐいは抜きで湯船にへと体を預けていた。
酔いが回った頃合い、神楽は子供を連れて銭湯に行ってくると言い出した。
その言葉に銀時が初め乗った。すると久し振りにいくか?との近藤の声と共にお馴染の面子をぞろぞろと引き連れて訪れたのだ。

日々の疲れも、感情の渦も全てながしてくれらァ…なんて銀時が浸っていると、突如、巨大な波がうねり、頭から被った。

「ぶはぁぁぁ!!コラァァ!!鼻ン中に入ったじゃねェか!オイ沖田君、もうちょっと子供の躾をしといてくんない?!」
頭の上に乗せていた手ぬぐいを絞り、それで顔を吹く。
沖田は、無理言わんでくだせぇと項垂れる。

「銀ちゃん!こんなに大きなお風呂に入った事ないです!」
まず隼人が、それに続き蒼が興奮し、広い広い湯船の中にへとダイブしてきたのだ。銀時はその災難を被ったと言えた。
「俺もでィ!すっげェよ!何で母ちゃんは一緒に入らねェんだ?いつも一緒に入ってるぞ?」

一瞬、チーンと言う効果音が流れた様な気がしたが、直ぐに新八の声で裂かれた。
「あのね、男の人と女の人は一緒に入っちゃ駄目なんだよ。」
「何で?いつも一緒に入ってんぞ?母ちゃん、すっげェ乳でけェんだ!」
今度こそ男達の動作が機能停止ボタンを押された様に静止する。
隼人と蒼は、不思議に顔をかしげる。

銀時はわざとらしく咳払いをしてみせた。
「そ、蒼君?あんまりそんな事言わない方がいいと思うよ。ウン。」
キョロキョロとその視線を沖田にへと泳がせる
沖田は、冷ややかな目をして銀時を見る。あわわわと銀時は慌てた。

「おおおお沖田君?俺ァ、べ、別に想像しちゃいないよ?ば、馬鹿いっちゃいけねェよ!!」
「なんでェ、銀ちゃんさっき神楽の胸が成長して銀さんも嬉しいって服脱いでる時に言ってたじゃねェかよ。」
「のわぁぁぁ!!そ、蒼!テメッ!余計な事しゃべんじゃねェ!おめーの父ちゃんすっげーんだから、銀さん殺されちまわァァァ!!」
銀時は、蒼の頭をしばいた。助けを求めるように新八に目をやった。
が、新八は既に山崎と談笑していた。近藤は土方と湯船に浸かり、日々の疲れを癒している。
そんな中、中心に蒼と隼人を挟み、タオルを腰に巻いた沖田が椅子からゆらりと立ち上がり、ボキボキと小気味良い効果音を鳴らし優しく、それはとてつもなく恐ろしい貌で微笑みながら、銀時に一歩、また一歩と近づいた…。

……To Be Continued…

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