act 24

「ちょぅ!総悟こんなの嫌アル!痛い!何でそんなッ…お前だってもっと酷い事したアル!」

必死に神楽はもがく、もがく。が捕まる。その5年前より遥か付いた力には、さすがの神楽も体が強張る。
自分が逃げようとするたび、その乱暴な手から逃れようとするたび男の力は更に増す。
そして、ダンッと言う音と共に自分の両手が頭の横にぬいつけられた。
すると振動でそのベットはギシ…ギシッとシなる。
呼吸は荒く、浅く、早い。それは目の前にいるこの男も同じだと言えた
ハァ、ハァと言うお互いの呼吸がその間で混じり濁る。
どちらの吐いた息だとか、すでに分からない程、密(みつ)に。

「理屈じゃねェんだよ!俺の方がひでぇ事したなんて事ァテメーに言われなくても分かってらァ!ただ頭で理解してんじゃねェ。感情が言う事を聞かねェんだよ。テメーに触れた男が居る…そんなの俺ァ絶対ェ許さねェ…」

その朱の色を深く光らすその瞳…思わず見入った
「何て、言い草アルカ。そんなの屁理屈ネ。…自分は良くて。私は許せないアルカ?」
「あァ、許せねェ、何なら今すぐその星に行ってぶっ殺してきてやりてェと思ってる。」
神楽は思わず笑う。
なんて我侭な男なのだろう。自分は許せと言うくせに、私は許せないと言う。
それも酷く声を荒げ、感情をむき出しに…しかし、なんとも可愛いと思えてきた私はやはりこの男に惚れている。そう思う。

この朱の瞳の奥に、私が居る…そして、あの頃も今も、酷くヤキモチが過ぎて、私が怒って、でも嬉しくて笑ってしまう。
あの頃と変わらない自分たちの『形』に感情をくすぐられた。

「ホントにイイアルカ?無理やりこんなトコ連れ込んで、私一人置いて、出て行ってもお前はいいアルカ?」
神楽が挑発的に笑うと、あの頃の様に口元を吊り上げ、総悟も笑った
そして静かにその唇は落ちてきた。ついばむ様な唇の跡。
神楽は自然にその首に手を絡ませた。

再び大き過ぎるダブルベットが軋む音を立てた。
もの音一つに邪魔されないように囲われたこの空間の中で隊服を脱ぐ、擦れる布の音が響いた。
続いてスカーフを乱暴に取り外す。
ベットの下へと落下していく衣服。しかしその視線は、頬を染めその潤む空色にと釘付けになっており、一瞬とも視線を外すことがなかった。

シャツのボタンを片手で外しながら、我慢出来ない様にその女の唇に落とす
するとその隙間から女は笑った

「総悟…。何か余裕ゼロアルヨ。そんなにあたしとシタイ、アルカ?」
図星をつかれた様に沖田は貌を一瞬赤らめた。
しかし神楽の余裕も其処まで、シャツを乱暴に脱ぎ捨てた事で沖田の両手は自由になり、その柔らかい体へと5年ぶりの愛撫を開始させたのだ。


……To Be Continued…

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