「テンメェ…!たたっ斬るぞ小娘!」
体の奥底から怒涛の感情を露にするその男に更に平然と神楽は口を開く

「私は夜兔アル。傷の完治は早いアル。私を切った瞬間に隙がうまれる。その隙を付かれて総悟にやられてしまうネ。…それに、総悟は、私を絶対に斬らせたりなんかしないアル。きっと…。ぜったいぜったい守ってくれる。守ってくれるアル!お前なんかに、負けたりしないアル!」

「言わせておけばァ!!」
神楽の肩を前方へと突き飛ばした。それと同時に剣を振り上げる、そして神楽へと容赦なく振り下ろされた…。
スパッと言う空気を裂く音のみが聞こえた。

振り終えた先には既に神楽は無く、男が気付いた時には沖田の腕の中に神楽は居た。

神楽が突き飛ばされた瞬間、沖田は神楽を引き強く自分の中へと閉じ込めたのだった。
それを男が確認した時には、目の前から総悟は消えていた。刹那、自分の目の前に現れた。
息を呑んだ時には既に沖田は消えており、次の瞬間背中から声が聞こえた

「くたばっちまいなァ…」
瞳孔を大きく開いた時には、背中が焼けるように熱く熱を発してるのが分かった。それが生暖かい自分の血である事に薄れ行く意識の片隅で確認だけ出来た…。

沖田は剣を大きく振り、血を振ってから鞘に収めた。近藤、土方は今度こそ手錠をし、瀕死であるその男の身柄を確保した。そして間も無く到着した応援の車にへと乗せられる。
今度こそ意識は飛んでるらしかった。暴れられないよう、結構な深手に沖田は斬っておいたのだ。
車が男の身柄を署まで運ぶのを見届け、近藤、土方、沖田は神楽の元へと戻って来た。

神楽は蒼と隼人の所に戻っており、二人を強く抱きしめていた。
二人の子供はくしゃりと顔を崩し照れながら笑っている。
背を向けている神楽にその足音が聞こえるより早く、子供達が気付いた。

隼人が大きく手を振る様を見た神楽は後ろの影に気付く。
てっきりあのまま男と署まで行っただろうと思っていたので、少なからずその顔は驚いていた。

……To Be Continued…

作品TOPに戻る







「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -