「私はどっちの子も、同じように育てたアル。なのに…」
項垂れながら、視線は蒼にと注がれる。その視線を感じるや否や、イタズラな表情をしながら又しても口を開いたのは蒼だ

「何言ってんでさぁ。俺みたいないい子、他にはいやせんぜ・・」

「総クン・・君ホントに5歳??嘘だよね・・本当は10歳以上サバよんで「るわけねぇダロ」

至って真剣に、どちらかと言えば、額にダラダラと冷や汗を流しながら言う新八の言葉を、途中でさえぎったのは神楽だ

「ってか、この蒼くんて、容姿は二人とも何だけど、話し方も、性格も、名前も、そっくりですよね・・」

一瞬俯いた神楽。そして顔をあげ、新八と視線を合わせ、苦笑しながら、それでも少しはにかんで口を開いた

「名前は…。隼人はアイツの剣が、凄く早かったから、先に産まれたこの子につけたアル。蒼は…。漢字は私の蒼い瞳から、名前はアイツから取ってつけたアル…・ちょっとでも繋がりが欲しかったノヨ。性格や口調は…ほんとそっくりで…遺伝ってこわいアルナ…」

言いながら、本当に切ない顔を見せる。時折その蒼い瞳から零れ落ちそうに潤ませた涙をきゅっと目を瞑る事で堪えた。すると、一瞬で目は赤く充血した
そんな様子を、同じように切ない表情で見守る新八。
無理して笑う神楽の頭をゆっくり撫でて、柔らかい眼差しを向けた…


.....


「神楽、じゃあ、ゆっくり満喫して、お前が決めるんだぞ」

「ありがとうパピー!!」
神楽は、星海坊主にぎゅっと抱きつき、ほっぺにちゅっとキスをした
それを見た双子が、自分達もするぅぅと駄々をコネ、そんな様子を見ていた新八と神楽は微笑みながら、一人ずつ抱き上げ、順にちゅっとキスをさせた。
宇宙を飛び回る、かの有名な星海坊主も孫には、甘すぎる程に顔を崩させ喜んだ。そして、蒼、隼人を両方抱き上げ、二人をぎゅっと抱き締めた

「良い子にしてるんだぞ」
その声に、二人とも元気よく頷く、星海坊主は、二人をゆっくり下ろし、頭を大きく撫でた後、一瞬寂しそうに見つめ、背中を向けマントを翻し去っていった

下の方で、大きく手を振る子供たちと、息を一息つくように、神楽と新八は、その大きな背中を見送った


……To Be Continued…







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