「ぎんちゃん!!新八〜!!」
万事屋の玄関、ガラガラと音が鳴った
その音を待ちわびてたのは、どちらも同じで、なった瞬間、奥から二人分、顔が覗いた
その顔を見るや否や、大きな荷物を自身の手から離し、大きな声で名前を呼ぶと同時に、靴のまま上がりこんで二人にダイブした

「神楽〜〜〜〜久し振りじゃねーか!!」
五年間で成長した体を、容易く抱き上げるようにし、素直に銀時は喜びの声をあげた

「本当、神楽ちゃん大人になったね。もう20歳だっけ」
抱かかえられている形となる神楽を、本当に懐かしく、優しく見つめるのは新八
五年間と言う年月は、一番に神楽を少女から女へと変貌させてた事に一番驚かれたが、新八も同様、青年から男へと成長していた
やはり、独特の雰囲気を醸(かも)し出すオーラは健在で、常に柔らかい空間で包まれていた

「そうアル!スゲー色っぽくなったダロ!胸ダロ?、あと胸とか・・」
「神楽ちゃん、胸しか強調してなくない?」
五年経った今も、ボケと突っ込みの息はピッタリで、思わず、二人して笑った

「てか、神楽バッサリいったな。やっぱ邪魔だから??」
「可愛いダロ?」
ふふんと自慢するように胸を突き出し、笑ってみせる。その面影には、美しいながらも、確かにあの頃の神楽が見えた気がして、懐かしく銀時は思った

「いい感じじゃねーか。所であいつらは?・」
「ちゃんと居るアル。今、パピーと遊んでるネ」

「ハゲと??あのおっさん、余計に髪をむしり取られてるんじゃないか?」
「その言葉、パピーに直接言えるアルか?」
「イヤイヤ遠慮しとく」
互いに目を合わせ、どちらからともなく笑った

「どのくらいココに居るんだ?。てかもうそろそろ落ち着いたほうがいいんじゃねーか?あいつらも惨(むご)いだろ・・。」
「うん。でも何処に落ち着くかはまだ考え中アル」
先ほどの表情とは一変、切ない表情へと変わっていく

「神楽・・ちゃんと話しすんだろ?あいつと。ずっと探してたぞ・・お前の事」

相変わらず、切ない表情の神楽の頭を、銀時は、あの頃と同じように、ポンポンと二度、頭にやった

「分かってるヨ。許してもらおうと思ってないネ。でも、もうあの頃見たく、お互い子供じゃないし、ちゃんとした話が出来ると思うネ」

少し笑って、でもそこには、少し大人になった神楽の強い瞳があって、芯が通った言葉だった


……To Be Continued…







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