act 14

ずずっと、ココアを飲む。暖かい温度のココアが、体にしみる
「お前、ココアなんて飲むんだナ」
口がすべった。あんまり会話をしたくなかったのに・・

「あぁ、お前好きなんだろィ」
何?私が好きだから、わざわざココアを買ったって事?何で?何のために?
思わず聞きそうになったが、会話をしなければならないので、黙った

続く沈黙。そして神楽は思いつく

「携帯かしてヨ!」
(そ〜だ。携帯を貸してもらって、銀ちゃんに迎えに来てもらえばいいアル!)

満面の笑みで神楽は手を差し出す
「自分の携帯は?つか何で?」
不機嫌なオーラをMAXまで上らせたような表情
「銀ちゃんに、むか「嫌でさぁ」

神楽の言葉を途中に、拒否をされる
「なん!後で電話代なら、ちゃんと払うアル!」
「ンナモン要らねぇ。」
じゃあ何でと、神楽はムキになって突っかかり出す
貸せ貸せ貸せと、ただひたすら言い続ける。

「んん〜〜!」
沖田は、掌で神楽の口を塞ぐ
「それ以上言いやがったら、今度は口でふさぐぞ」
ニヤリと口元をあげる。ピタと神楽は静かになった。沖田の静かにするかとの問いに、コクンコクンと頷いた

それを確認した沖田は、床に散らばっていた物を、机の上に拾い上げ、課題を再開させる
神楽は、先程、担がれた所為でボサボサになった髪を、ソファの上で座り、手でとかす
沖田が、気を利かせてくれて、テレビをつけてもらう
テレビの声なんて入ってこない。自分の斜め後ろで、ノートをめくる音、シャープペンの音、書く音。
耳に付く。同じ空間にいると言うだけ。なのに、体から火が出そうだ

一気に喉がかわく、何度も何度もココアでのどを潤わした
それでも、またすぐ乾く。どうにかしてくれ・・そう叫びたい気分だった
こんなんなら、いっそ自分の部屋に帰ったほうが、ずっと気が楽なんじゃないのか?
本気でそう思う。何か・・絶えられないような雰囲気・・

時間はもうすぐ11時。早く寝たい・・お風呂に入りたい・・
この部屋から出たい・・そう切実に思った



……To Be Continued…

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