act 5

「御免〜お待たせヨ」
「大丈夫よ。まだ時間ならあるわ」

身だしなみを整え、沖田との一戦をした後、ダンボールからごそごそと、必要品を取り出し、準備に取り掛かった

二人並んで大学の門をくぐる

高校時代からの大事な友人のお妙。一緒に大学に進学できて、意気揚々とした気分だった
そして、神楽がこの大学を希望した理由は、もう一つあった

「あっ!!居た居た・・銀チャ〜ン!!」

神楽の視線の先には、気だるそうに、タバコをふかす、銀八の姿があった
家を出ても、寂しくないように、ちゃんと顔を会わす事ができるようにとこの大学を希望した
一人暮らしをしたかった。それでも、銀八は大切な、大事な家族だった
毎日だって会いたかったのだ。父親のような、友達のような、兄のような、一番慕う存在だった

銀八は、神楽の顔を見ても、特に表情を変えることはなく、片手をあげ、合図を送る

銀八の存在は、勿論お妙も知っている。毎日の様に遊びに行く。時には泊まる事もあるからだ
銀八の基本だらしない性格をしっている一人である

「初々しいな。おめ〜ら。」
少し顔をほころばせ、神楽の頭、お妙の頭をくしゃりと撫でた
二人は顔を見合わせて、くすくすと笑う

「銀さん、私達をいくつと思ってるんですか?」
「そうアル!もう大学生アル。大人の仲間入りネ」
「何言ってやがる・・俺から見りゃあ。まだまだおめ〜らはガキのマンマだよ」
三人は顔を見合わせ、笑いあった

「銀ちゃんの担任がいいアル!」
「そうねぇ。色々融通が利きそうだし・・」
目をキラキラさせ二人は言うが、日誌で頭を叩かれた

「特別扱いするかよ。それに俺は一年じゃなくて三年だ。」

二人は、え〜〜!!としかめ面をした

そんな雰囲気を、周りは見る。
コレまで見たことのないような、二人。一人は桃色の長い髪をなびかせ、もう一人は、同じく腰半分までの綺麗な栗色がかった髪。二人ともが、見ほれるほどの美人だった
銀八と話している、二人は誰だと。見たこともない。一年生かと男は次々に振り返る
そんな様子を知ることのない三人。神楽は、ホームシックにかかったネと、銀八の家に今日はご飯を作りに行くと意気込んでいる。その提案を、妙も乗る

まだどうせ、全然家が片付いてないんだろうとの銀八のするどい指摘に、思わず神楽は頬を膨らませ首を振った

神楽は、銀八にするりと腕を絡ます。じゃあ私はこっちと妙も反対側に腕を絡ました

二人は、銀ちゃんは私のモノ!!私のモノです!!と笑いながら、銀八を両側から取り合う

「オイ!!イテ〜よ。銀さんの体が真っ二つになっちまわ〜〜!!」
繭を吊り上げ、銀八は怒るが、そんな事二人は、気にも留めなかった。
そんな3人に、自然と人だかりが集る

わらわらと集まる人だかりを見たのは近藤だった



「おい・・何かあそこに誰か居るのか?」

「あぁ?有名人でもきてんじゃなえぇのか?」

「ちょいと行ってみやしょう」

神楽との、一戦の後、ゆっくり準備をし、登校してきた沖田が居た



……To Be Continued…

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