act 31

ちゅ、ちゅ。神楽は口を離す。沖田の顔を見る。微笑む。大好き。そう言いながら又口を落とした。
神楽の、何度かのちゅ。と言う音の後、沖田は神楽の首に手を回す。そしてゴロンと寝返りを打つ。
あっとゆう間に神楽は下となる。沖田は神楽を見下ろす。

「オイ。誘ってんのか?てか悪りィがそう、とっちまうぜ。」
神楽はふふっと笑い、沖田の首にと手を回す。
沖田はおうとつの隙間を埋めるように神楽の口を塞いだ。その隙間は容易に塞がる。繋がった中、もっと繋がらせてと舌を優しく絡める。生暖かい感触がリアルに感じられると、瞬く間に、二人の体は火照る。神楽の鼻から音が漏れた。その音を聞いた沖田は血が上るような感覚に捕われた。無意識に抱き締める手に力が入る。
でも、壊れない様にそっと。
勝手に、かってに、無意識に沖田の手は神楽を求める様に動く。
チャイナ服の中に、そっと。そっと。探る様に入れた。唇は繋がれたまま。鼻から息が漏れる。儚く。甘く。
沖田の掌は、吸い付くように神楽の太股にピタリとくっ付いた。
神楽は恥らう様に体をうねらせた。

その温度は繋がったまま、沖田は口元をあげた。探る手と反対の手、俺のモンだと言う様に頭の下に手を入れる。
持ち上げた。より、奥に、より、深く。繋がらせろと…。

甘く、甘く。湿度をチョコレートに。二酸化炭素をマシュマロに。酸素をわた飴に、甘く、甘く、溶かす。

スリットから這わされたその手は、優しく、優しく上に、上に。
唇から解放されたその舌は、首筋へと舞い降りた。華の蜜を探す様に、あちら、コチラ、吸って、舐めて。
華は泣いた。蜜を一粒。華は笑った。全部、全部、甘く甘く、一粒も逃がさない様に、舐めて絡めて…。

突如、神楽の目がくわっと開く。甘い蜜を吸っていた沖田の体を離す。沖田はいかにもな不服な面を見せた。
「ねェ、トッシーは?トッシーは何処アルか?」
ハァ?!神楽の声に思わず沖田は声をあげた。
「居ねェよ。」
完結に言うと沖田はまた神楽へと落ちる。すると又神楽が沖田の体を離した。
「ゴリは!?ゴリ!」
「居ねェって!」
若干イライラした様に沖田は吐き捨て、又、落ちる。すると又神楽が沖田を離した。
「ザキっッ――――。」
「皆居ねェ!どうでィ。これで満足か?!」
イライラもピーク。早く、早く。そう急かすように沖田は言葉を投げた。
だって。邪魔ばかり入るから…。神楽は言う。はァ…。沖田は息を吐いた。今まで再三邪魔ばかり入っていたのも事実。神楽が気になるのも分かる気がした。

だが、今は誰も居ない。邪魔は入らない。神楽はほっとした様に微笑んだ。沖田は今度、こそ落ちる。が、今度は沖田が止まった。神楽は顔をしかめた。
「旦那が乗り込んで来たり、しねェよな。」
冗談半分、本気半分といったところ。神楽は考えた。大丈夫。そう答えた。沖田は安心した様に顔を緩めた。神楽は沖田を見上げる。沖田は神楽を見下ろす。右から、左から、おうとつを埋める様に、その唇はふさ――――。

『―――携帯。』
声がかぶった。沖田は自身の携帯をポケットから取り出した。その指はマナーモードを押す。
神楽はイタズラに聞く。
「いいアルカ?後でトッシーに怒られるアル。」
沖田はイタズラに笑う。
「二時間くれェ、大丈夫だろィ?」
「二時間で終わるアルか?」
「マジかよ。しょっぱつからサービスいいな。オイ。」

自然に笑みが漏れたのはどちらも…。幸せ。すき。大好き。顔に書いてあった。
それを確かめる様に、答えのでている問題を解きほぐす様に、二人はどちらともなく、重なった…。


.......


「痛いッ!痛いアル!無理ヨ。もう終わりネ!」
「馬鹿言ってんじゃねェや。こんな中途半端で終われるかよ。」
「いたぁぁい!沖田のばかァ。痛いアル。抜いて!抜いてぇ。」
「すぐに良くなるからもうちっと我慢しろィ。」
「嫌アルぅぅ。うご…くなァ。痛いィ。最低、変態、鬼畜、どSぅぅ!!」
「ちょ、お前、暴れんなって!抜けちまう!」
「だから抜きたいって言ってるアル!こんなに痛いなんて知ってたら絶対しなかったアルっぅ!」
「痛てぇのは最初だけだって言ってんだろうがっッ。てかマジで動くんじゃねェっ。」
「ぅきゃぁ!腰持つなァ、中にねじこっッ!痛ぁぁィ!!痛い!痛い!もぅ絶対しないアルぅぅ!!」
「んな事ァ、俺が許さねェよ。」
「もうお前嫌い!嫌い!大っっっ嫌いアルぅ!」
「っとに、テメーは…。二十数えてみろィ…痛み通り越して、快感が振ってくるぜ。」
「ほ、本当カ?この痛いのなくなるアルカ?」
「あぁ。マジマジ。数えて見やがれ。」
「いーち。にーい。…痛っッ!動かすのヤメテヨ。」
「馬鹿かテメーは、動かしながら数えんでィ。」
「ぅぅ〜〜。い〜ち。に〜い。さ〜ん。よっん。ごっッ。ろっッ…。早ッ。沖田早ッい!もっとゆっくりィィ。」
「いいからっッ。オメーは数えてっッ!」
「沖田っッ!ずるいアル!自分ばかり!あたしちっとも気持ちよくないアル!ねェ、痛ぁぁァ!!トメロぅッ!」
「止めれる訳ねェだろィ。ずっと考えてたんでィ!ずっと、こうしたかったんでさァ…。そう簡単に、離せる訳ねェだろィ。てか、泣くなって…。」

「だって…。本当に、痛いアル…。我慢するから、痛いくらい、言わせてヨ。」


落ちて来た感触。下から、焼ける位の痛みに襲われて、上から、溶けるくらいの甘さに酔わされて、
儚く、甘く、火照っていく華。ハナビラを一つ一つ、剥がされて、溶かされて、影も形もないくらいに…。

ねェ。カイカン…。って何?甘いの?
あァ。病み付きになるくれェにな…。


……To Be Continued…

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