act 2

それから一年は、会えない日が続いたが、今も俺の心は、チャイナが占めている



「キャー!!久し振り。二年ぶりだね〜」

あの頃と、変わった容姿もあれば、変わらない容姿もあった
相変わらず、沖田の周りには女が集まった
二年前、少年としての沖田に惚れ惚れし、今は更にその容姿に磨きがかかった沖田に惚れ惚れする
あわよくば、メール・番号をゲットしたい!!女の考えることは皆同じだった
二年ぶりの沖田には、クラスの皆はやはりビックリする
行事と言う行事に参加しなかったので、本当に見るのは久し振りな人も多々居るわけだ
背ものびて、面は、より、あっといわせるほどになっていた
土方、近藤はよく見ているが、男でも女でも関係なく息を呑んだ

「沖田さん、お久し振りです」

相変わらず丁寧な物言いの新八に、久し振りと頭を下げた
土方には、毒を吐きまくるが、新八にいたっては、元もと毒を吐く気にはならなかったが
さらに、落ち着いた 雰囲気で和ませるものがあった

「もうすぐ神楽ちゃんたちも来るはずですよ、沖田さん二年ぶりですもんね。会いました??」
見ましたとは思ったが、あえて口には出さなかった

「いや、みかけてないでさぁ」


沖田の中では、実は神楽を探していた
出来れば今日話すことに成功して、少しでも近づけたらと・・
一年前のあの日から、見かけることもなく、どんどん大きくなる自分の気持ちに正直になろうと思って今日来たのだ

「久し振りアル〜〜!!」

あの頃、毎日聞いていた声が、入り口の前から聞こえてくる
沖田は振り返る
一年と言うのは、短いようで、長いものだと沖田は思う
一年前に見た髪は、更にながくなっており背中に桃色の髪がはしゃぐたび、ふわっと浮き
すぐに綺麗にまとまる。体つきは更に女として成長していき、ピッタリ体にくっついたTシャツは胸を強調していた。ミニスカートからでる足元は、いい所に肉が付き、細いトコは細く、まるで
ヒィギュアで作られたように美しい体のラインだった

神楽をコレでもかと見つめる沖田の顔が急に変わる
神楽の横には、高杉が当たり前のように立っていた
右手には、おそろいのリング
神楽の左手は、高杉と繋がっている
足元が崩れていくような感覚に襲われた

神楽と目が合った
にこっと笑い、自分の方へと歩く
「久し振りアル、二年ぶりカ」
笑った顔が、まぶしく見える
あぁ、いつの間にか、こんなに好きだったんだ・・・・
沖田は思う、自分から離したのに・・今はこんなにも辛い
もし、あの時チャイナからの告白を受けていたら、自分達はどう変わっていたのか
あの、高杉の場所は自分だったんじゃないのか・・・
沖田は自分に問いただす
せめて、あの一年前に声を掛けていたら、何か変わっていたのかも知れないと

「沖田!!聞いてるカ??」
「あ、ああ聞いてるぜぃ」
「背も伸びて、男らしくなったアル」

 素直に神楽は微笑む
こんな風にコイツを変えたのは高杉なのか・・?

「てめーも、貧乳から、ちったぁマトモになったじゃねーか」
神楽は、ムゥっとホッペを膨らます

「ちったぁじゃないアル!!か・な・り・ヨ!!」
得意げに胸を出す。

「それ、もしかしてパッとじゃないですかィ」
神楽の久々の攻撃が始まる

それは、あの頃、毎日の様に受けていた、自慢の蹴りではなく、可愛い、デコピンだった

「モノホンネ!!自分でも驚いているアル。あの頃よくお前に将来ナイスバディになるって言ったね☆お前が揉まなくても勝手に大きくなったヨ」

ふふっと笑う神楽を見て、更に好きの気持ちがつよくなった
でも、アイツは人のもの・・・

「かぐらちゃ〜ん。高杉君が呼んでるわよ」 お妙がいた
「じ、じゃあ、高杉のトコに戻るね・・」  少し微笑んで、アイツは戻っていく

全てが、後悔に押しつぶされそうだった
どーでもいい女は次から次へと隣に来るのに、一番欲しいあいつは、高杉の隣で幸せそうに笑っている。酷く自分がみじめに見えた
会ったら、どんなことを話そうかと考えていたが、高杉が隣に居る事で全てが崩れた
一番悪いのは・・自分だと分かってはいたが。

「神楽・・そろそろ帰るか?」

高杉の声が聞こえた。見れば、神楽共々席を立つ所だ
当たり前のように、神楽の名前を呼ぶ高杉に酷く嫉妬した
神楽はキョロキョロと見回し、自分に気付くと、高杉に何かを言い、高杉は先に行き
こちらへ向ってくる。

「も、もう帰るネ」

「あ、ああ」
 
ああとしか言い様がないのだ。何を言っても、こいつは高杉のもの。
次に会う約束さえできない。手放すしかない
神楽の方も何か言いたそうにしてるが、少し寂しい表情をし、じゃあねと背中を向け、高杉の元へ帰ってく。

同窓会なんて来るんじゃなかった・・・沖田は最後まで後悔で終わった



……To Be Continued…

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