ナルトが合流をすれば、無事に六道の件は解決。
ヤマトが里を元通りに復興する。
そしてナルト木ノ葉の英雄と謳われるまでに成長を遂げた。
そんな喜びの中、上忍班長であるシカク、そして息子のシカマル。
上忍副隊長であるカカシに私は暗部から作戦会議へ、と招集がかかった。
暁、そして鷹と名乗るサスケ達。
穢土転生をする発端の人物であるカブト。
考えなくてはならない事はやまずみだというのに、考えがまとまらない。
その作戦会議後、雷影からの招集がかかり、シカクと綱手は雲隠れへ。
その留守を任されたのはシカマルとカミコだった。
「とうとう戦争か…。」
「そうね。…避けては通れない道だもの。私も、夢幻眼を駆使して戦わなきゃいけない。」
今の私に、忍界を救う力がつけられたのだろうか。
シカクやイノイチ、ネジを救う力が……。
―――それがわからない。
「オレが心配してんのは、お前だお前。」
「へ…?私???」
「何でもかんでも一人で無茶して突っ込んでいくんだからなお前は。まだ肋骨も完治してねぇしその左腕だって義手だってこと忘れてんじゃねぇぞ?」
「あーはいはいすみませんでしたよーだ。」
事あればネチネチネチネチと昔の事を話題に出すシカマル。
心配してくれている事だけはわかってるんだ。
「よっ。仕事捗ってるか?お二人さん。」
「カカシ先生じゃないっすか。」
そんな二人の元へとやってきたのはカカシ。
カミコはカカシが視線へと入れば片手をひょいっと上げた。
また私の事を見に来たのか、なんて思えば苦笑も零れる。
「五代目にね、二人を確り見ててほしいっていわれちゃったのよね。俺これでも結構忙しいんだけどさー。」
カカシは片手に持っていた資料をカミコの頭へとぽふん、と乗っける。
私は暗黙に手伝えと言われてる気がしないでもなく、あーはいはいなんてその書類を受け取って。
「ちょっと資料室に行ってきます。シカマル、此処宜しくね。」
私はシカマルの肩をぽん、と叩きながら火影室を出ていく。
残ったのはシカマルとカカシ。
「あー…カカシ先生。」
「んー?どうした。」
カカシは資料に目を通しながら本棚から目的のものを探し。
名を呼ばれて振り向くもシカマルから何もない事にカカシは首を傾げた。
「なんだよシカマル。」
「…最近、カミコどうです?」
「カミコ……?」
「俺や親父…奈良家にあまり何もいってこなくなったからよ。…カカシ先生なら住んでる家一緒だし、色々話してるんじゃねぇかなって…。」
「…カミコは大丈夫だよ、シカマル。俺が絶対無茶はさせない。だから、お前はお前のやるべきことをやるんだ。」
「……俺、あいつに卑怯な手、使っちまったんですよね。」
「卑怯?」
「………寝惚けてるふりして、キスしちまった。」
「(あー…やっぱ寝惚けてるふりしてたのね)へぇ…?でもそれはなんで?」
「…わかんねぇ。あいつが、どっかいっちまいそうで。……もう元の世界に戻る手段が亡くなった今、ここから居なくなるってことはねぇんだろうけども、なんかこう胸騒ぎがするっつーか…。」
カカシは精一杯の気遣いをシカマルにする。
言えるわけがない、あんな過酷な運命をカミコが背負っているなんて。
言えるわけがない、シカマルには将来を共にする人が決まっているだなんて。
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