「カカシ、久しぶりだね。」
ひっそりと会うしかできない、それでも一月に一度会えればまだマシな方だ。
自分はまだ子供だが3つ年上の彼女を守れる自信はどこかに存在した。
故に天才と謳われていたからだろうか。
俺はミサラが大好きだったし、里の問題が何だと子供なりに思っていた。
彼女もそれは同じ気持ちだと思っていた。
もう付き合って一年もたっていたのだから。
そして一月後、いつものように待ち合わせに使っている場所へ行けば、当たり前のようにミサラはそこに立っていた。
俺はミサラを抱きしめるが、いつもなら手を回し抱きしめ返してくれるのに、今日はそれがなかった。
俺は一度身体を離して、下を向いているミサラの顔を覗き込んだ。
「……ごめんなさい、私、もう貴方に会えない。」
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