012
「ピチピチギャルどこじゃー!」
「ひっ」
ドアップのグラサンに思わずトランクスくんの肩を掴む。もしトランクスくんが私と同じくらいか私より背が高かったら確実に背中に隠れただろう。
「じぃちゃん、近いよ!First nameが怖がってる!」
「うっほー、こりゃ、なんともピチピチじゃのー!」
トランクスくんが牽制してくれたものの、この鼻の下の伸びたおじいちゃんの耳には届いてないらしい。そのワキワキした両手の動きはなんだ!
「ぱ、パフパフさせてくれんかの?」
「は?」
「パフパフじゃよ!最近のギャルはパフパフも知らんのか!そのはち切れんばかりのオッパイで、がふっ!」
どこからともなく現れたブルマさんと、チチさんの鉄拳がおじいちゃんにクリーンヒットした。
「こんのエロジジイ!次、First nameに変なことしたらベジータにボコボコにしてもらうからね!」
「んだ!その時は、うちの悟飯と悟空さも協力するだ!」
ママさんパワーすっげぇ。
「First name、大丈夫?」
「ビーデルさん。何、このオープンな変態おじいちゃんは?」
「悪い人じゃないのよ。免疫ないFirst nameは吃驚したでしょ」
「うん、まぁ。でも……」
いつの間にか私の正面で仁王立ちしている小さな背中を見つめる。あぁ、頬が緩む。どんなに小さくても、その背中は大きい。
「トランクスくんが護ってくれるから、ね?」
「First nameに手ぇ出したら許さねぇ!」
馴れ馴れしい皆に、実はジワジワと不満を溜め込んでいたトランクス。ちっちゃくても独占欲は人一倍。
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