小ネタ | ナノ


  ビビ兄の話



 海のような深い水色の髪の美青年。アラバスタの海王子なんて呼ばれてた。ちなみにビビは空姫。

 アラバスタのために身を捧げた人。民を人質にされてクロコダイルに逆らえず、奴隷も同然の扱いを受けていた。
 その後、救出されるが、穢れた身はアラバスタに相応しくないと国を去る。勿論止められるから置き手紙だけを残してこっそりと。
 使われ続けた媚薬が抜けないせいか、常に気だるげで色っぽい。本人にそのつもりがなくともグラっとくる。結果、行く当てもない旅の中、男に襲われること数回。逃げ切れないことも多々あって、軽く男嫌いになった。

 そんな男主をマルコが拾って、家族になればいい。

 王子だってことは隠してるけど、ふとした瞬間の仕草が上品だから、皆いい所の出だと思ってる。
 囚われていた間のことは少しだけ話した。穢れてるんだって。だからどうしたって一蹴されたけど。
 家族が優しすぎて戸惑ってたら可愛い。

 色々あってマルコとくっつくけど、男嫌いが治りきってないから、「お前が許す範囲でしか触らない」って言ってくれる。
 でも、受け入れてからが大変。触って欲しかったら言うしかない。関係を先に進めたくても言うしかない。「抱きしめて」「キスして」って、せがむことになる。とても恥ずかしい。

 とりあえずキスまでで止まる。いい雰囲気になっても、怖がるから手は出さない。マルコの理性が凄まじい。でも、奴隷商人とかに捕まって薬使われて、助けた後に涙目でねだられたら流石に無理だった。

 合意なしに手を出した形になって自己嫌悪なマルコに、「怖くなかったから大丈夫」って笑ってくれる。マルコが優しく触れてくれれば大丈夫らしい。

 そんな感じで結ばれてから、ビビちゃんが来て、王子だってバレたり、連れ戻されそうになったり、増した色気にグラっとくる船員が多くて困ったり、他の海賊に口説かれたりするんだよ。



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