(問答無用ゲーム)







王様ゲーム:
クジを引き、王様を決める。
そして、他の者は必ず王様の言うことに従わなければいけないゲーム。
決して、危険はない。


・・・・・多分。




*

「ね、ね♪王様ゲームしない?」


突然獏良がニコニコ笑顔でこんなことを言い出した。視線は言い出しっぺの獏良に、ではなく別名(?)王様のアテムに集まった。


「・・・・・俺?」
「違う違う!"ゲーム"だよゲーム!!!」


予想通りの反応に獏良はケラケラ笑う。


「このゲームは、王様が言うこと聞かなきゃいけないゲーm」
「これはねー、クジ引いて王様決めて、その王様の言うことを皆が聞かなきゃいけないゲームだよ♪」


バクラの頬に拳を捩じ込ませて尚、獏良は笑顔を崩さない。


「へぇ〜・・・・」
「そうなんですか・・・・・」


納得するアテムと遊星・・・・・ん?遊星?

「遊星君、どうしたの?いつきたの?」

「今さっきです。ジャックから逃げてきたんですが・・・・・」

「いいよいいよ♪ゆっくりしていきな♪♪」


遊戯にギュッと抱き締められ、遊星の頬は桜色。


「あの、」
「そのゲーム面白そうだぜ☆」


以心伝心が出来ているのか、遊星の言葉をアテムが代わりに述べた。言っておくが、遮ったのではない。遊星はウンと頷いている。


「じゃあやってみようか♪♪」



話が進んだのは獏良の家だったのだが、一同は勝手に海馬コーポレーションに上がり込み。理由は、何が起きてもいいかなという考えである。社長はおらず(実は計算通りだったりする。)木馬も「面白そうだぜ!」と見学すると言う。貸してもらったのはデュエル場。彼らの馴染みの場である。


「ここなら兄様もあまりこないぜぃ☆」

「ありがとう木馬君♪」


今のメンバーはアテム、遊戯、獏良、バクラ、遊星に加え城之内、マリク、闇マリク。街を歩いてたら、物凄い偶然((重要))で出会ったのだ。面白そうなことは好きなのは人間の性か。


「じゃあクジは僕が作ってきたから、これ使おう♪」

「(いつの間に・・・・・・・・・・)」


ズッと一緒にいた遊戯達ですら、いつクジを作ったかはわからない。でも、突っ込んだら負けかな、と思っている。


「ウヘヘヘ・・・・・テメェら全員闇行き決定だ・・・・・」
「そういうゲームじゃないんだよ。お前KY。もう帰れ。」

「ありえないぃぃぃぃぃぃ・・・・・」


六歳児がやたらテンション高い。本気でウザイ。


「おい闇マリ。今余計なことしたら命はないぞ。」

「主人格しゃま、しゅみましぇん。」

「わかればよろしい。」


バクラの真っ青な一言で、闇マリクは普通に謝った。まさかの出来事、いや天変地異の前触れだろうか。

(失礼なナレーターだな・・・・・byバクラ)


「ハイ君達ウザイよ〜。んじゃあルール説明。死人は極力出さないように。」

「「極力!?」」

「あと、どんな命令でも絶対にやること。ルールを破らないこと。もし無理なら・・・・・フフッ」

「「「怖ェェェェェェ!!!!!!!!!」」」


クスクスと邪悪な笑みを浮かべる遊戯にバクラと闇マリが完全に引いた。城之内は遠い目をしている。そんな可哀想な三人を他所に、遊戯は隣に目を向け、首を傾げた。


「遊星君、聞いてる〜?」

「ここ・・・・・凄いですね・・・・・・・・・・」


小さく口を開け、興味津々といった様子で見たこともない設備に目を奪われている。それに優しく・・・・・いや、ちょっと黒い笑みが!


「遊星君?隙だらけだよ?」
「遊星ぇぇぇぇぇぇ!!!!逃げろぉぉぉぉぉぉ!!!!」


叫び声と共に、長身で海馬に似たオーラを発する男が一人。まさかの上から降ってきた。


「遊星!こんなケダモノの中にいてはいけないと言っただろう!!」
「煩いケダモノ。」
「もとい変態?」


「遊星の言葉には愛があるから許すが、そこの紅葉!!この完璧美形キングである俺を捕まえて"変態"だと!?」

「うわナルシストかよ・・・・・」

「痛いね・・・・・」

「顔芸よりKY・・・・・」


上から城之内、マリク、獏良が聞こえよがしに、ジャックを見ながら言う。


「いや、それよりもどうやって入った!!社員は何をしてるんだ!?」


木馬、流石は貴重なマトモ人。突っ込みが正しく、順番を間違ってない。


「フゥン。キングに不可能はないわ小z」
「木馬君。海馬族は何だって出来るんだから。セキュリティをしっかりするよりも、電波探知したほうが・・・・・」
「なら兄様も引っ掛かるぜぃ。」

「あ、そっか。」


どうやら兄は弟からも電波だと思われてるようで。全く、どういう社長なのか・・・・・

「遊戯ぃぃぃぃぃぃ!!!!毎度毎度失礼だぞ貴様!!!!!!」


あ、こういう人でしたね。


「木馬君。上に電波属出入口があるみたいだね。」

「そうみたいだ・・・・・じゃなくて!!!!兄様!!仕事は!?」

「磯野に任せた。」


うわぁひでぇ・・・・・


「で、何しにきたのさ?」

「俺の家で何をしている!?そして、アテムに手を出すことは許さん!!!!!!!」

「「「チッ・・・・・・・・・・」」」


遊戯、獏良、マリクの三名様が舌打ちしましたよ。何企んでたのか・・・・・いや、知りたくない。知ったら殺されそうだ。


「んで。」
「当然、この俺も参加だ。フゥン」

「ウッゼ・・・・・・・・・・」

「まぁ遊戯、面白くなりそうじゃねぇか、な?」

「城之内君・・・・・・・・・・うん、そうかもね♪」


二人で『無理難題押し付けてやろうぜ☆』とアイコンタクトを送りあい、親指をビッと立てた。


しかし、これじゃいつも通りすぎるのでまだまだ行くよ〜!


「遊戯さ〜ん♪♪」


扉がバンと開いて、飛び付いてきた少年。その名も、遊城十代。


「貴様、どうやって入ってきた!?」


海馬が半ヒステリックに叫ぶ。・・・・・あれ?十代は気にして何故ジャックは無視なのか。
それは彼が
「キングだからだ!!!!!!!!A゚∀゚A」

はい、すみませんでした。


「え?普通に入ってきけど?なぁ覇王?」

「・・・・」


コクリと小さく頷くのは、彼とソックリだが、金の瞳を持つ少年。覇王がいるだけで、普通に入ったと思えないのは私だけだろうか。


「何が普通だ!!!おもいっきり脅してたクセに・・・・・・・・」

「イテッ!」

続いて青い髪と目、ヨハンが十代をポコッと殴った。


「十代君達も憑いてきたのか〜♪」

「アハハハハハ♪憑いてって、酷いですね〜♪」

「・・・・・」


「「こ、怖い・・・・・」ぜ・・・・・」


ヨハンとアテムはただならぬ空気に引いてる。二人共、黒キャラ属性のようだ。


「でも、俺は悪くないって。なぁ覇王?」

「何故我を見る。」

「なぁ?」

「殴るぞ?」

「ドメスティックバイオレンス反対―。」

「貴様・・・・・・・・・・・」


ちょっと、いやかなり十代がウザイ。そしてドメスティックバイオレンスなのか、わからない。


「すみません、ウチの主人公が・・・・・・」

「いえいえ♪面白くていいじゃん。ね?♪それよりウチの海馬鹿君がごめんね〜。変なコスプレしてGXに乱入したみたいで・・・・・・」


※海馬じゃないという声も聞こえてますが、ここはこれで納得を。※←本編見ろ

ヨハンがバクラと遊戯に挨拶を交わすという、不思議な光景だ。


「まぁ気にすることないよ・・・・・・・・・・楽しかったし。」

(いや、お前いなかった筈だよな?by十代)

クツクツ笑うのはこれまたヨハンにソックリだが目の輝きだけが違う少年。


「あ、コイツ、ヘルとでも呼んでください。」
「ヨハン・・・・・コイツはないよね?」

「わかった♪」
「わかったぜ!」


可哀想なヘルヨハン・・・・・・・・・・何だか綺麗に流されてしまった。


「じゃあまぁ・・・・・・・・・・始めよっか♪♪」


遊戯が嬉しそうに言うと、視線が集まった。




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