情報部の見解

アルティメットクエストでレア掘りをしていた時のこと。

確か休みの日で、他のみんなはバスケしに行くって言ってた日だと思う。
黛さんと桃井ちゃんはいたけど、それぞれのフレと遊んでたから赤司くんと二人でレア掘りに行ったんだった。

『ぷそこ:え、あれ?アルチって通常ダーカー出てきたっけ?』
『征:いや、世壊種だけなはずだが』
『ぷそこ:…あれ、ダガンだよね?』

そしてそのまま通常ダーカー種とのEトラが始まり、何故か人も増えなかったので二人で乗り切ったんだ。
単純にシステムのバグかと思ってたけど、もしかしたら。

『シエラ:ふぅむ…そのトライアルの記録が残っていないのですが、その時のオペレーターは覚えていますか?』
『征:…そういえば、誰からの通信もなくEトラが始まったな』

また怖くなって、つい赤司くんの手を握ってしまった。
すると後ろから、赤司くんの声とそっくりな声が聞こえてくる。

『カスラ:記録が残っていないのはその出来事が存在していないことになっているからです』
『シエラ:遅いですよ!消されたってことでしょうか…?ハッキングでもされたんですか?』
『カスラ:いえ、そもそもトライアル自体がアークス司令部から発信されたものではありません』
『ぷそこ:え、そんなことってあり得るの?』
『カスラ:これは情報部としての見解ですが』

いつの間にか艦橋に来ていたカスラさんが空間のモニターを操作しながら淡々と続ける。
情報部の見解は、私達がこちらの世界にアクセスした事によってエーテルの反応を受けてダークファルスが活発になったこと。
そして時空の歪みが発生した事によって、その歪みの原因となっている私達にダーカー…ダークファルスの因子が引き寄せられていること。

『ももくろ:じゃ、じゃあまたこういう事が起こるかもしれないってこと…?』
『シャラ:オレらにもなんかあるかもしれないってことッスよね?』
『シエラ:残念ながらその可能性は否定できません…我々も皆さんの行動は逐一監視するようにしますが、アクセスを控えてもらう事が一番安全かもしれません』
『まいう:えー、じゃあ遊べないってこと?』
『DRAGON:仕方ないよアツシ、身の危険があるならしばらくはインしない方がいいかもしれないな』
『ぷそこ:あ!?っていうかもうこんな時間だよ!?』

ふと時計を見たら、23時半になるところだった。
驚いて声を上げると、みんなも気付いていなかったらしく明日の学校のことを思い出して慌てだしている。

『シエラ:とりあえず何かこちらでわかったことがあれば通信しますので、それまではできるだけアクセスを控えてほしいです…すみません』
『征:シエラさんが謝る事ではありません。明日があるのでこの辺りで失礼しますが、通信ってアクセスしないでも出来るんですか?』
『シエラ:ご心配なく!ヒツギさんたちの件があった時に、こちらから地球側へアクセスする事が出来ますので』

シエラさんがご自慢のえっへんポーズをしているのを微笑ましく見ながらも、明日の学校の為にすぐさまログアウトした。



(なんかとんでもないことになってるなぁ)
(…あれ?これ、なんだろ)
(私こんなところケガしたっけ?)

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