チームルームは温泉拠点

『シエラ:お話しを続けても大丈夫ですか…?』

シエラさんが心配そうにこちらを見ながら問いかけてくれたので、はい!と大きく返事をした。

『シエラ:チームメンバーの皆さんも同じようにこちらに来ているという事でしたら、"キセキの仲間たち"の方全員に通信を繋げたいのですが、大丈夫ですか?』
『ぷそこ:も、もしかして、チームチャットが静かだったのって…』
『シエラ:はい、混乱を大きくしないためにこちらで制御していました!問題なければ制限を解除しますね』
『征:問題ないと思います。全員オレ達と同じように、地球からアクセスしているので』

赤司くんがそう言った後に、シエラさんが空間に映るモニター?みたいなのを操作するとすぐにチームチャットでみんなの声が聞こえてくる。

『ももくろ:大ちゃんはどうしていつもそうなの!?なまえちゃんたちまた危ない目に遭ってるかもしれないじゃん!』
『ダイキ:だぁから、さっきと違って今度はフレリスにも名前あるし大丈夫だろって』
『テツ:でもチームチャットに全く反応がありませんよ』

どうやら桃井ちゃんがかなり心配してくれているみたいだった。
青峰くんにすごいお怒りなんだけど、とりあえずこちらからも事情を説明しよう。

『ぷそこ:みんなー!ごめんね、いきなりいなくなって』
『シャラ:なまえっち!どこにいるんスか?』
『征:今艦橋というエリアにいるんだが、表示されてないのか?』
『シエラ:通信制限を解除したので、今は表示されているはずですよー!』
『まいう:だれー?』
『シエラ:申し遅れました、私アークスシップ管理官で守護輝士専属オペレーターのシエラと申します!ぷそこさんたちを突然お借りしてしまって申し訳ありません』
『ダイキ:管理官…NPCか?』
『シエラ:やっぱり皆さんそう仰るんですね…しょぼーん…』

シエラさんが突然登場した事でみんな動揺しているみたいだが、シエラさんはシエラさんで落ち込んでいる様子だ。
ちょっとかわいい。

『征:全員今からチームルームに移動してくれるか?』
『みほーく:さっきのことで、結構重要な話があるっぽいぜ』

赤司くんがそうみんなに指示すると、それぞれ返事をしている。
メンバーリストでみんなの現在地がチームルームに切り替わったところで、赤司くんが口を開いた。

『征:まず全員に聞いてほしいんだが、この世界はただのゲームの世界ではないらしい。つまりオレ達がNPCだと思っていた人物たちは、全員存在している別種の生命体だという事だ』
『DRAGON:どういうことだ?』
『エース様:この世界は作られた世界ではなく、実在している世界という事なのだよ』
『シエラ:正確に言うと別の惑星ってことですね!』
『征:この世界を侵略しようとしている存在が、オレ達を使ってこの世界の情報収集をしていたという事だ』
『テツ:え、ちょっと待ってください。そんな事が出来るのって…』
『ももくろ:…マザー?』

実は、ここにいるメンバーはみんなマザーと関連があるというか、理由が違えど一度はマザーに助けられている。
だからさっき、ヒツギさん?がマサークラスタから攻撃を受けたと聞いて正直未だに信じられていない。
でも、シエラさんたちが嘘を言っているとも思えない。

『征:大丈夫だ、彼女たちは嘘を吐いていない。…信用できるとオレは思う』
『林檎:まぁ、お前がそう言うなら大丈夫なんだろうが…マザーが黒幕ってことか?』
『ももくろ:そんな…』
『tiger:でも赤司がそう言ってるんだったら、オレは赤司を信じるぜ』
『テツ:桃井さん…大丈夫ですか?』

桃井ちゃんはかなりショックだったみたいで、黒子くんが慰めているらしかった。
メンバー同士で話をしていると、シエラさんが一つ咳払いをしたのでそちらを見る。

『シエラ:マザーが皆様にとってどういう存在なのかはわかっています。ですが先ほどの件とはマザーは無関係です』
『ぷそこ:え!そうなの?』
『シエラ:恐らくですが…。先ほどの件について、皆さんご存知の通りこちらにいらっしゃる4人の方がアドバンスクエストを受注後にダーカーの襲撃を受けました。通信妨害もあってこちらからの対応が遅れてしまった事は本当に申し訳ないです…。ただその時にはエーテルによる干渉はなく、純粋に彼らにダークファルスが反応していたと言った方が正しいようです』

シエラさんがモニターを操作しながら話しているのを体育座りして眺めていたんだけどダークファルスが私達に反応していただと?!



(ぷそこ:DFホイホイ!?クーナかな!)
(エース様:バカなことを言っていないでちゃんと話を聞け)
(ダイキ:お前はアイドルとはかけ離れてんだろ)



[ 10/24 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -