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ドアを不用意にあける大人の話 1KNOCK

※兄はノンケの彼女持ち


――――ガチャ。

「あー、ただいま、ぁって誰もいないか............って、いる!」
ふらふらーっと、やっと辿り着いた玄関で靴を脱ごうとしたら、視界に入ってくるたくさんの靴。
えっこれはもしかしてのもしかして、?

真琴くんの?


現在の状況を説明すると、俺がたまたま熱が出ちゃってそれがけっこうある38℃くらいで。
どうしても辛いから大学途中で早退して、家まで帰って来たわけだ。やっとたどり着いて、誰もいないはずの玄関を開けたらたくさん靴がある。
今この状況だよ。
しかも、リビングから、女?の人の声とワイワイした男何人かの声が聞こえる。

はあ...やっぱり真琴くんかな。
俺には2つ下の兄弟が居て、しかも高3。
いや、センター試験控えてる受験生が、10月になにしてんの。
流石に俺は10月くらいからは頑張ったよ。今まで何もしてなくても。
真琴くんは優しいんだけど、やっぱり高校生だからヤンチャしたいみたいで...まあ不良、ではない。
けどちょっとは荒れてるかな。俺が言うのも何だけど。
真琴くんとは中学?いや高校の初め?だったかな。そのぐらいであんまり喋らなくなったかなー。
もしかして前までが喋り過ぎだったのかもしれない。今も普通な兄弟くらいには喋ると思う。
前は恋人かって言うぐらい喋ってる気がする...。なんであんな仲良かったのに。
時の流れってつらいわあ。

真琴くんはまあ変態だよね。俺の高校生時代よりも何倍も下ネタ言ってるからね。ほんとに。

って靴が何個もある上に、女?の人の声が聞こえるから。こりゃ、友達とえろーいやつ見てるな。
いや学校サボってなにしてんの。なにAV見てんの。
うわー俺なんで今日に限って熱なんか出したんだろ。あ、頭ぼーっとする。早くベッドにダイブしたい。

リビングで見てるなら、そーっと部屋行ったらバレないはず...。
そーっと、そーっと。


よしゃ。バレてない!!
ゆっくり玄関から階段に向かって歩く。リビング、こっからすぐ見えるんだよね。危ない、危ない。
やっと着いた階段を音を立てずに上がる。...まあ喘ぎ声で隠れると思うけど...一応。

階段を登って曲がったところにある扉を開く。
バタンとある程度音を立てて閉まる。
あー!!!やっとついた!ベッドー!!
ばふっという音とともにベッドにダイブする。いつもの習慣で、ベッドの横の彼女から貰ったひよこのぬいぐるみをふわっと撫でる。
ああー、真菜心配してるかなー。会いたいなあ。
会って抱きしめたい。つかSEXしてえ。

ふわふわとする頭の中はもう正常な処理を行えなくなり、深い眠りについた。


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