TFADV短編(10月お題) | ナノ


10月13日:君の世界に寄り添う(TFP和解パロでメガオプ )



「ホットケーキとやらを食べてみたいな…」

最初はただの冗談だった。
たまたま子供達と見ていたテレビに映っていた食べ物がなんだか美味しそうに見えたから、つい口走ってしまっただけだったのだが。
私が言ったことが非常に珍しいのか、気が付けばその場にいた全員の目が私に突き刺さっていて驚いた。
そして隣に座って見ていたメガトロンも、同様に凝視していた。
私は何かまずいことを言っただろうか…?
あまりに皆が驚いた顔をするから、しかし心当たりがなく首を傾げているとメガトロンが急に両手を握りしめてきた。
真剣な眼差しで真っ直ぐ私見ながら口を開く。

「そんなもの我がいくらでも作ってやろう」
「あ、ちょ!待ってよズルイー!せっかくだからみんなでホットケーキパーティーやろうよ!」
「黙れ人間の小娘、我はオプティマスと2人きりでホットケーキとやらを味わうから仲良く全員でホットケーキパーティーなんぞやらん!」
「何よズルイ!せっかく和解できたんだから記念にパーティーしたっていいじゃん!」
「それとこれとは別だ!」
「…何の喧嘩をしてるんだよもう…」

ぎゃーぎゃー口喧嘩を始めたミコとメガトロンを呆れた顔で眺めるジャック。
周囲のメンバーも似たような反応らしく、または面倒なのか誰も2人を止めようとはしない。
ああ、迂闊な発言だったかなと私は反省する。
だが、決して悪い気分では無かった。



prev * 14 / 32 * next
| top | | mokuzi |





×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -