TFADV短編 | ナノ





ふわり(スワ→オプ)



バンブルビーから話は聞いていたが、改めてこうして会ってみると何というかこう…イメージと違うような。

「サイドスワイプ、無礼な発言は許さないわよ」
「う…わ、わかってるよ」

ストロングアームに睨まれては何も言えない。サイドスワイプはむぐっと口をつぐむしかなかった。
貝のように口を閉じたサイドスワイプは、遠くでバンブルビーやグリムロック、ウィンドブレードやデニー親子に囲まれているオプティマスを見つめる。
グリムロックのように大柄な体躯は惚れ惚れするが、その凛々しい表情が柔らかく微笑んでいる瞬間は何故かスパークがざわり…と疼く。
綺麗だな、と素直にそう思ったのだ。

(何せおっさん呼ばわりしちまったからなぁ〜。さすがのオプティマスも怒ってるよな?はぁ…あんなこと言わなきゃよかったぜ…)

本当はオプティマスと話したい。いろいろ聞きたいことがあるのに、何だって自分はあんな失礼なことを口走ったのか。
サイドスワイプが自己嫌悪に陥っていると、ふとオプティマスと視線があってドキリとした。
今、オプティマスが自分を見ている。
その事に声も無く動揺しているサイドスワイプへ、オプティマスは可笑しそうに笑った。
サイドスワイプは絶句して立ち尽くす。

(わらっ…た…?あの人…本当はあんな顔で笑うのか…)

オプティマスは再びバンブルビー達へと顔を戻したが、サイドスワイプは訝しんだストロングアームに頭を小突かれるまでその場を立ち尽くしていた。

(終)

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