TFAお題小説1 | ナノ





02.幸せな感覚(?→ププ)



*お相手はご自由にご想像ください。



ああまた今日もこりずにーー


♪〜♪〜♪〜…

【一件のメッセージです】

手の平サイズのタップ式携帯端末から流れるオルゴールの着信音。
人間の液晶技術を応用した美麗な画面に表示されているのはこれまた簡素なメッセージと差出人の名前に引き締めていた頬が緩んでしまう。

【Even distance cannot keep us apart.】

「また朝っぱらから強烈だな。お前は英語の勉強でもしているのか?」

少々飽きれながらも本当はとても嬉しくてほんの少し照れ臭い。
浮つく気持ちを押さえながらとりあえず自分も返事を返そうと滑らかな操作で文字を紡いでいく。

【You gave your heart to me, so I'm gonna give you mine.】

送信ボタンをタップ。送信完了。
我ながらクサいメッセージだ。ちょっと直球過ぎたかもしれない。
さぁ相手はどう出るかな?
なんて呑気に構えていた矢先にすぐ返って来た二回目のメッセージを見た瞬間頭が真っ白になった。

【Your sight, my delight No matter how much time goes by, I love you…Be happy together!】

「…負けた」

あーあ。これは流石に私には真似出来ない文面だ。
赤くなる顔を右手で覆い隠す。いつから彼はそんなロマンチストになったのだろうか?いくらなんでもこんなメッセージはズルい。
普段はあんなに意地悪で素っ気ない癖に何故こんな時だけ…

「今から会いたくなるじゃないか…」

そうだ、今すぐ君に会いに行こう。
まだ一日は始まったばかりなのだから。


(終)

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