ちいさなこども1

鶴芽の前に小さな子供が現れた。


?「おにいたん、だあれ?」

鶴「……君こそ誰?」

?「ぼくは、よびと!やまのべよびとっていうの!」

鶴「よびと?やまのべよびと?」

?「うん!おにいたんは?」

鶴「寺島鶴芽」

よ「つるたん!つるたんだ!」

鶴「……よびと君、お兄さんのお名前は?」

よ「つるたん!」

鶴「いや、僕じゃなくてよびと君のお兄さん」

よ「つるたん!」

鶴「いや、だから僕じゃなくて…」


くいっ
鶴芽のズボンの後身頃を引っ張られ振り向くとまた小さな子供が半べそをかきながら握っていた。


?「ひっ、うぐっ、てる、とな、どこぉ……」

鶴「え、ちょっ?!」

?「てるぅ…てるぅ…となぁ…」

鶴「てるって、え?えぇ?!」

?「てるぅ……」

鶴「君、名前は?何処から来たの?」

?「てるぅ、てるぅ…となぁ、うわぁぁぁあん!あぁぁー!」

鶴「よしよし、てる君ととな君を見つけよう!一緒に見つけよう!」

よ「つるたんおんぶっ!」

鶴「っ!よびと君あぶなっ、ちょ、君、今抱きつかれるとあぶないから!」


見知らぬ子を抱っことおんぶ。
またズボンの後身頃を引っ張られ見てみると子供が二人。どちらも知らない子だ。


?「おれたまにもだっこしろ」

?「おかちゃんなかないで!」

鶴「君たちは?」

?「おれたまをしらないのか?おれたまはみやびれお!れおさまとよべ!」

?「ぼくはとな!となだよ!」


鶴芽は頭を抱えた。
よびと、れお、とな。
それぞれ見覚えのある面影がある。
そして泣いている子にも。
良く見ればみんな大きすぎるシャツを引きずっているし手も袖で隠れてる。


鶴「……にぃ様の仕業か?」

?「ほせいをはなせ!」

鶴「!」

?「ほせいをはなせ!」


よびととそっくりな子が現れた。
つまり、この子がにぃ様……





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