甘酸っぱい日常です(`・ω・´)キリッ

幼馴染みは眼鏡を掛けてる。
だから何だと言われたら一言、そのストイックな雰囲気が堪らない。



「…」

特別目立つ顔立ちではないんだけど。
こう、何だろう、涼しげな目元とか高過ぎない鼻とか薄過ぎない桜色の唇とかやっべーだろ。
ごくっと無意識に唾を飲み込んだら、目聡く気付いた妹が悟った様な目を向けてきた。

何だその目は、最近までオネショしてた癖に。


「言っとくけど、小5までオネショしてたのお兄の方だからね」
「ちょ、何言っちゃってんの?!ユータっ、嘘だからね!あれは初めてマス掻いた時にパンツ洗ってたらコイツが…!ユータ!ちょ、何処行くの裕太ぁ!!!」

幼馴染みは妹の手を引いて出ていった。きっとリビングで勉強するつもりなんだ。畜生。
何の為に妹の部屋にまで突撃したのか判んねぇだろうが。追い掛けようと立ち上がれば、二人が出ていったばかりのドアが弾き飛んだ。


うぉ、壊れてねぇか?



「タツヤ!何回電話しても出ねぇから来てみればっ、ライブすっぽかして何やってたんだ!」

鬼の形相のバンド仲間に首根っこ掴まれて、妹がひらひら手を振っているリビングを横目に俺は泣いた。

「客も店も待たせてんだから急げ!」
「嫌だぁああああ!!!今夜はユータと風呂入ってイチャイチャしてベッドでイチャイチャしてまた風呂入ってイチャイチャするんだぁああああ!!!」
「喧しいっ」

リビングから飛んできた携帯がデコに当たる。あ、これ俺のじゃん。しつこく鳴るから電源切っといたの忘れてた。

「ユータ…!演奏中でもメールするからね!打ち上げすっぽかして早く帰って来るからっ、寂しくても泣いちゃいけないぞ!」
「…お前、その顔無かったらただの変態だぜ」
「ふ、何とでも言え」

最高の盛り上がりを見せたライブ後のリビングには、風呂上がりの親父のヌード姿しかなかった。



「ゼェ、ハァ、…ゆ、裕太は?」
「お帰りお兄、裕太君ならとっくに帰ったよ」



俺は今夜、枕を濡らすだろう。


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