番外編 | ナノ



「そーいや、もうすぐゴールデンウィークじゃん!遊ぼーぜ!」


ある放課後、それぞれの部活後4人は誰が言いだしっぺか男子中学生よろしくファストフード店にきていた。
それぞれに食べ物をかい、黒子は飲み物だが腹が満たされたことでその日の授業のことやまぁとりあえずだべっていたとき、松下・・・この4人の中ではちゃむという愛称の自称時期サッカー部エース様がそうキラキラした顔でいった。


「あー、そういやそうだなぁ。くろ、今年どーする?」

なんて炯至は飲んでいたコーラの氷をガリガリと噛み砕きつつ、隣に座っていた黒子にきいた。


「そうですね。今年はどうしましょうか炯至くん、なんかいい案あります?」

「んもー、そう言いながら去年も俺の案却下したじゃんかー」


お気に入りのバニラシェイクをズゴゴゴゴと吸いながら、黒子はちろり、と炯至を見ながらいった。もちろん何かしらの意図を感じた炯至がブーたれながら批難するのは忘れなかった。


「え、なになに?なんかあんの?」

その様子にちゃむがわくわくしながら斜め前に座っていた黒子にきく。


「いえ、まあ、いろいろと。」

「お?その言い方だとなんかあんな?ほら、オニイサンに話してごらん?ww」

「なんで俺に絡むんだよ」

悪ノリしたト部と書いてまともに読まれたことのないとべちゃんがにやりと笑って炯至に絡む。まるでファストフード店のそこだけがTVドラマででてくる取調べ調になったのはご愛嬌というやつだ。


「オwニwイwサwンwwとべちゃんが言うと犯罪クサイわーwwww」

「ちゃむお前学習しろよ」

「ボクはあるいみちゃむくんソンケーします」


その度胸と学習能力のなさを。

副音で黒子の声が聴こえたきがする。
間違いではない。

この2人、ト部と松下は小学生時代からの友だちらしくなかなかにお互い容赦がない。
毒舌には毒舌を、暴力には暴力を、なんてのは当たり前の日常茶飯事と化している。

しかしオツムのさじ加減もさることながら、とべちゃんがちゃむに制裁を下すシーンは黒子と炯至が帝光入学から何度もみてきた出来事だ。いまさら驚きはしないが、その光景をみる度に思う。

ちゃむ(松下くん)て・・・鳥頭(カラッポ)なんだなぁ、と。


「とべちゃん落ち着けって。ちゃむ落ちそうだぞww」

その間にも、とべちゃんはウマいことちゃむのバックを盗り、チョークスリーパーを掛ける。
ギリギリと首を圧迫する卜部の腕を松下がギブアップと言わんばかりに力なくぺしぺしと叩く。


「そうですよ、ちゃむくん落ちたら誰が運ぶんですか。ボクは断固お断りしますよつぶれます」

ぷは、とバニラシェイクを満喫し終えたのか、黒子は炯至が買ったポテトに手を伸ばしながら言った。


「え、ここに置いてってよくね?」

「なかなかにひどいww」

「じゃあ炯至くんがちゃむくん運んでくださいね」

「ちゃむはそこらへん放置しといてもへーきかww」

誰でも我が身が可愛いものである。
フォローはするが、いざ自身が運ぶとなるとちゃむの味方をしていたはずな炯至もあっさりと身を引く。

それに対してチョークスリーパーから開放されたちゃむはゲホ、ゴホ、とむせ返りながらテーブルに突っ伏してへーきじゃねぇし(^q^)wwと反応を返すが3人は無傷だ。


「もー!なんでこんなことになってんの?!俺ただゴールデンウィークの予定きいただけなのに理不尽!」

「えー、だってなぁ、」

「ですね」

「ちゃむだしww」

「くっそやろー!」

言わずもがなこれはこれでこの4人の通常運転であることを明記しておく。


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