万事屋の皆や吉原の仲間と共にいるととても楽しい、と月詠は思う。
そういえば前に、万事屋と出会ってから月詠は変わったと日輪が言っていた。
自分ではよくわからないもので、あまりぴんとこなかったがその時は曖昧に頷いて誤魔化した。
自分は変わったのだろうか?どこが?どのように?
「おめぇはそのまんまでいいんじゃねぇの?」
酔いがまわっていらないことまで喋ってしまった時、万事屋にそう言われた。
「わっちは変わってなどない」
「……これ以上変わりたくない」
「変化ってもんも結構大切だぜ?」
自分ではなかなか気付けないけどよ、と万事屋が続ける。
「でもまぁ、要するに今の自分がいちばんだってことさ。変わろうが変わるまいがてめぇはてめぇだろ」
「…」
「美しいと思えば美しいし醜いと思えば醜い。自分をどう思おうが勝手だが俺は今のおまえがいいと思うぜ」
「……」
その夜の月はとても明るくて、思わず目を細めた。
まるい月に照らされながら肩を並べて歩く。
今の自分はどうだろうか。
ふと、そんなことを考えた。
妹に書かせ……書いてもらいました。ドストライクですよ。