攘夷について徒然
2010〜2011年にTwitterで呟いた考察やイメージなどに、若干の加筆・修正を加えたもの - 高杉は過去を見つめて生きる人、桂は未来を見つめて生きる人、銀さんは現在を見つめて生きる人。
- 銀さんは「護る」剣、桂は「変える」剣、高杉は「壊す」剣。
【攘夷で弦楽】
桂が第1バイオリン、高杉が第2バイオリン、銀さんがビオラ、先生がチェロ、坂本がコンバス。
【攘夷と国】
桂は国ってものを立て直したいと思っており、坂本は国ってものから争いを無くしたいと望んでいる。高杉は壊そうとし、坂田は守りたいと望んだ。
全員向いてる方向はバラバラで、しかし同じ絶望を味わっている。それ故にそれぞれが出した結論が今の生き方なら、誰も否定はできないだろう。
【村塾組と松陽先生】
桂は未来、坂田は現在、高杉は過去のために戦っているんだと思う。それを踏まえて松陽先生が彼らにとってどういう存在だったのか考えてみた。
桂にとっては光だったんじゃないだろうか。考え方や、生き方を決定する上での指針になっている。しかしあくまで指針であって全てではない。その指針が無くなってしまったことによって迷走し、過激派になったのでは。桂の攘夷思想は、根底に「江戸(日本)の人々が平和に暮らせる国づくり」があると思う。なのに、それがいつの間にか天人撲滅にすり替わってしまった。
攘夷志士によって幸せを奪われた幾松の苦悩、かつて攘夷志士だった西郷さんの「今」の生き様を見てきたことが多いと思う。大義振りかざして小さな幸せ摘み取って、それは本末転倒だということに思い至ったんじゃないだろうか。
坂田にとっての松陽先生は、生き方だと思う。生きるための術や考え方なんかを一番受け継いでるのは坂田。別に坂田が先生の真似をしているのではなく、自然と身についたんじゃないかと。考え方って親子だと自然に似てくる。側にいて話をして、それに納得や疑問を生じながら、考えたことが血肉になる。
高杉の場合は存在全てだったのでは。
高杉の中で考えて出た結論も、先生の一言で覆されてしまう。それはつまり思考停止という危うい均衡に立っているけれど、先生が死ぬまではギリギリまだ自分というものがあったように思う。それが先生の死と戦争という環境の中で壊れていったんだろう。
高杉は破壊すると言っているが、一番壊したいのは自分な気がしてならない。それでも銀さんたちや仲間がいた頃は自我というものを保っていたんだ。決定的に無くしたきっかけが、坂本の離脱や仲間の死だったんじゃないだろうか。良くも悪くも一本道しか見えていない人。多様性を認められない。だけどそこに信念を感じて人が集まってきてる。
今の高杉は空っぽって気がする。決して薄っぺらではないけど、空っぽ。
個人的にだが、ふしぎ遊戯の心宿に似ている気がする。最後に命懸けで自分を守られて初めて自分の中での仲間の大きさを知る。その前に気づいて欲しい。
【↑を受けて】
鬼兵隊でふし遊青龍組パロ。高杉→心宿、また子→房宿、似蔵→尾宿。個人的に氏宿を万斉にするか武市変態にするか迷う。だとすると朱雀側は誰だろう。とりあえず柳宿ポジは西郷さんで。
【イメージフラワー】
銀さんは紫陽花。新八は霞草。神楽は桜。高杉は彼岸花。桂は藤。もしくは葱の花。
【何のために戦いますか 攘夷編(過去)】
銀時「ああ?んなもん、生きるために決まってんだろうが」
桂「俺が侍だからだ」
高杉「敵討ちだ」
坂本「そうじゃのう。明日もみんなで旨い酒飲むためかの」
【何のために戦いますか 攘夷編(現在)】
銀時「この剣の届く範囲を守る。そんだけだ」
桂「この国を守るためだ(この国に生まれたからだ)」
高杉「全部ぶっ壊すためだ。この国も、天人も」
坂本「大義のためぜよ。わしはわしのできることをするだけじゃ」
【攘夷と都々逸】
高杉「三千世界の鴉を殺し主と朝寝がしてみたい」(高杉晋助作・桂小五郎作という説も)
坂本「梅はきらいよ桜もいやよ もも(腿)とももとの間がいい」
【※ここからはサイト開設前に運営していたブログから引用】
- 高杉初登場の時、仲間の復讐だって言ってる割には楽しそう。そこに怒りがない。高杉にとって三郎の敵を取ることよりも、この余興を楽しむことを重要視してるように見えた。
- 高杉が笑わずに怒りをあらわにしたのは、銀さんと桂のことを揶揄された時と、松陽先生がらみ。 高杉は過去にしがみついて生きてるというか、過去を生きている。
- 銀さんは逆に今を生きようとしてる。時々、過去に引きずられることもあるけれども、それでも今をちゃんと見てる。
白夜叉時代は、守るために戦っていたはずなのに、気づけば戦うために、生き残るために戦ってたのでは。それを今でも後悔しているが、だからこそ守るための戦いをしている。
- 勘七郎の回で似蔵が、守るための戦いに慣れていると銀さんに言っている。銀さんの戦い=守ることなんだろう。高杉とは真逆。
- 桂は回を増すごとに温和になっている。
登場時は爆弾魔だったかま、穏健派になって内側から変えていこうとしてる。幾松さんと出会ったあとは、市民を巻き込まない改革を望んでる。
ある意味、この作品の中で新八とタメを張るくらい成長してるのではないだろうか。
- 坂本は大局を見れる人ではある。頭カラだが。
他3人との付き合いは短いけど、その分ちゃんと3人を見れているのだと思う。あと高杉を誉められるのは彼だけ。初登場時に「がんばっちょる「」で済ましていた彼は大物。
- 彼らの精神年齢は
坂本>銀さん≧ヅラ>高杉
だと予想。銀さんと桂はどっちもどっちな気はするが。