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見上げた夏の空はどこまでも高くて、広かった。むんむんと立ち込める熱気を受け流そうとぱたぱたと手で仰ぐ。たらりと汗がワイシャツの下の肌をなぞった。あっつーい、なんて言えば両隣から同じような趣旨の言葉が返ってくる。ごろんと大きく背中を床に預けた。空は広くて、私たちはちっぽけだ。いつもと変わらない風景。いつもと変わらない位置。


だからかなあ。そんな夏が、ずっと続くような気がしていたんだ。