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「っやめ、やめてええ」
情けない声が出るが、そんな情けないだとか言っている場合じゃない。
これは本当に危機なのだ。
精液を飲み下すなど、飲み下してしまえばそれまでだ。
排泄するし、吐きだせるし、どうにでもなる。
でも、男が受ける側になるというのは、それは、消えない事実でっ…。
「いいか?痛くても静かにするんだよ。今からセックスするからね、AV見るだろ?アンアン言うんだ」
そりゃあAVは見るけど、見るけど、それは男女だろうが。
男と男だとしても、それは、プロ、プロだろ!
そんな事を考えていると、まんぐり返しにまたされて、ペッと不思議な音がした。
目を涙で真っ赤にしたまま、今にも俺とセックスをおっ始めようとしている上司は俺を見下し笑った。
「ん?ツバだよ、ツバ。潤滑油の代わり」
吐きそうになった。
「じゃあ…いくよ」
「う、う…っ」
俺はもう、諦めることにした。
どうせ、あのメールが世間に出まわった時点で、俺の人生は終わってるんだ。
そう思ったら、もうどうにでもなれ、って思った。
「処女、いただきます」
「ひぐ、」
小さく悲鳴を上げようとしたら、もう、先端が入ってきていた。いや、入っていた。
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