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「ハァハァ、」

「っ…!!」


声は野口のもので、俺の耳元に唇を寄せ低い声でハァハァしてきた。

俺は腕から抜け出そうと頑張ってもがいてみたが、力の差と身長差で勝てる筈がない。


最終的には諦めるしかなかった。


抵抗すればするほど面白がってスーハーしてくるし。

本当に…

本当に止めて欲しい…。


「野口うらやまー。」

「俺も変態ごっこしてぇな。」

「え…何それ…」

「まぁいいや、触っとこ。」


クラスメートがニヤケながら太股を触ってきた。

それにノって他の見物していた奴らもニヤケながら触って…ー



うわ、なんだ今の状況…!



まさか男子に太股を直でベタベタ触られる日がくるなんて夢にも思わなかった!


悪夢だ…

これは悪夢だ!!







「アハハ!!マナトすげぇな!!!」


池内の馬鹿野郎!!!

まだ参加してないだけマシだけど、面白そうに笑ってる池内が恨めしい。


覚えとけよ!!!

絶対仕返ししてやるからな!!!


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