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「まさかメイド喫茶…」

「じゃないから。」


もうすぐ文化祭。

今日は授業の合間を使ってクラスで出し物を決めた。

各クラスの出し物がカブらない為に、希望用紙を生徒会に提出しなければいけないらしい。



で、その話を昼休みに出した途端冒頭の台詞。

言ったのは野口。


「…違うんだ。」

「違うし何で残念そうなんだよ。」

「グッチーはマナトのメイド姿を見て爆笑したかったんだよー。」

「マジか…お前最低だなぁ。」


野口は目を見開いて頭をぶんぶん横に振った。

必死に否定するものだから笑えてくる。






それにしても…

メイド喫茶、ね。

文化祭では定番で人気が高い。

きっと希望するクラスはダントツに多いだろうな。


て言うか男子校なだけに皆ノリが良いからさ。

可愛い奴男らしい奴関係なくメイド服着そう‥。


……うわぁ、


想像してあまりの気持ち悪さに内心苦笑いした。


キモすぎる。


「結局マナトのクラスは何になったわけ?」

「まだ決まってないよ。でも‥多分飲食系になると思う。」

「メイド喫茶の可能性はまだある訳だな。」

「…だからないって。」


よほどメイドに興味があるのか何なのか…野口は諦めきれない様子だった。



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