01



「グッチィー、来週俺の誕生日なんだっ。」

「へー、おめっとさん!」

「ありがとー!」


グッチーは本当に面白い。

「おめっとさん!」なんて無駄に格好いい顔で言っちゃってさ…

オマケにパチパチって自分で効果音を付けながら拍手までしてくれるし。

もう笑わずにはいられなかった。






「で、池内はなんか欲しいモノある?」

「えぇーっと…、」


どうやら期待通りちゃんと祝ってくれるらしい。

グッチーって優しいからな、こういう所が大好きだ!


「そうだな…まず金が欲しいな。それから後もうちょっと身長が欲しい。あと権力!!!」


欲しいモノ…と聞かれて特に思いつかず。

もう暫く考えて思い付いたモノは、グッチーじゃ用意仕様がないモノばかりだった。

そんな無謀な事を言う俺に「無理だろ…」とグッチーが一言呟く。

それに対し俺は「流石のグッチーでも無理だよな!!」なんて勝利した気分に浸りながらガハガハ笑った。

何に勝利したかって?

ちょ、それは察して欲しいな。

何でも出来ちゃうイケメングッチーが羨ましいだなんて、言っちゃった日には惨め感ハンパないから!

ガラスより脆いペラペラなプラスチックのハートが割れて泣いちゃうよ!



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