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「あいちゃんだ。」


俺が一組へ行くと何時も池内より先に野口が、俺が来た事に気付いてくれる。

そして手を振りながら俺の名前を呼ぶ野口に、俺も手を振りながら近付いていくのが最近のお決まりパターン。


「池内は?」

「さぁ、知らん。」

「そっかぁ‥、じゃあいいや。」

「えー、あいちゃん帰んの?グッチー寂しい。」

「え…、どうしたいきなり、」


両手をクロスにして体を抱き締める様なポーズをとり、寂しいアピールをしてきた野口。

相変わらず謎過ぎてニヤケる顔を片手で隠した。



こんな野口の性格は最近のツボだったりして。

思い出すだけでも笑えるんだから本物の威力は半端じゃない。


「グッチー寂しいと死んじゃう。」

「死んじゃうってウサギじゃないんだから!」

「僕の前世はウサギなんですぅー。」

「何それぇー、」


やっぱり適当だなぁって思うけど、こうやって冗談を言ってる野口と居るのは楽しかったりする訳で。

俺はこんな野口にハマっていた。



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