親友だけど


カナメ+コウタ+アリサ+ソーマ


「今日一晩泊めてください」


「…は?」


「という訳で、おっじゃましまーす」


「待て待て待てー!何勝手に入ってんだよ!つーか泊めてくれってなんだよ自分の部屋があるだろ!?」


「それが…昨日から水道の調子が悪くてさ、叩けば直るかなーと思って試しにかかと落とししてみたら見事に壊れちゃって」


「当たり前だろ何してんだよ!」


「んで水道菅破裂して部屋びしょ濡れになっちゃってさあ…今日寝る所がないんだよ。だから泊めて!」


「なんでわざわざ俺の部屋に…アリサの所行けばいいだろ」


「ばっかこんな夜中に女の子の部屋になんて行ける訳ないでしょ!」


「一応あんたも女だろ…じゃあサクヤさんは…」


「流石の私も新婚さんの部屋に泊まるなんて野暮な事はしたくないよ」


「ソーマは?」


「ソーマなんてもっと駄目だって!もしこんな夜中に部屋行って泊めてなんて言ったら…」


「え…(まさか、ソーマの事男として意識するようになったんじゃ…)」


「絶対説教されるに決まってる!しかも理由が理由なだけに正座で三時間コース確定!考えただけで恐ろしい…!」


「あ、そう…(違った…男というよりむしろ母親に見られてるわ)」


「だからもうコウタしか頼める人がいないんだ…ソファーでいいからお願い泊めて!」


「はぁ…しょーがないな。今日だけだぞ」


「ありがとうコウタ…!流石私の親友…!」


「はいはい(頼られるのは嬉しいけど、俺の事も男として全く見られてないってのは困ったもんだな…)」







思春期だもの
(ソーマ、アリサ、おっはよー)(あれ、リーダー朝からコウタと一緒なんて珍しいですね?)(ああ、昨日コウタの部屋に泊まったから)((!?))(ばっ…それ言うなって…)(おいコウタ、ちょっとこっちにこい)(どういう事か説明してもらいましょうか)(お、落ち着けって二人共!まずは話を聞いて…ぎゃーー!!)



親友だけどちゃんと男だと認識してほしいコウタ。思春期ですからね

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