謎ノ呪1
今年の春高代表決定戦が終わった。結果は……クソムカつくことに俺たちが負け、白鳥沢が全国行きになった。その時の及川の悔しがりようといったら、引退した3年生の方が及川を慰めていたくらいだ。まあ及川だけでなく、俺もクソ悔しいワケだが。
何はともあれこれで3年生は引退、俺たち2年の代になった。いつだったか、無意識的に及川を呪うほどに正セッターの座を欲していた志戸さんは、最後まで試合に出ることはなかった。だけど志戸さんは、死ぬほど努力した結果だからいいのだと笑っていた。それを聞いた及川がクソほど泣いたことは言うまでもない。
そして、今から話すのは春高が終わってすぐの話。先に言っておくと、今回は及川は呪われてはいない(そう何度も呪われてたまるかと及川がうるせえしな)。及川が聞いたという、方丈さんが呟いていたある言葉に関する話、つまるところは水無瀬に関わる話だ。
「ねえ、岩ちゃん。『コウナギ』ってどういう意味かわかる?」
ある日、練習が終わって家に帰っている最中、歩きながらスマホを弄っていた及川がそんなことを聞いてきた。俺はその問いに答える前に、まず及川のケツを蹴っておいた。
「いだっ! 質問に対する答えになってないんですけど、その蹴り!」
「うるせえ、歩きスマホすんじゃねえよ死ね」
「あ、それ言われると反論できない……。わかりました、止まって操作しますー」
「で、小ウナギがなんだって?」
「音は同じだけどそれ違う! いやさ、春高の初戦の時、方丈さんが来てたでしょ? そん時に夕莉ちゃんの話したら、方丈さんがぼそっとそう呟いたんだよねー…。それで意味が気になって、調べてみたんだけど」
そう言って及川は、俺に先ほど弄っていたスマホの画面を見せてきた。及川が見ていたのは、インターネット版辞書のページのようだった。画面には、方丈さんが言っていたという『コウナギ』という言葉の検索結果が映っている。
こうなぎ(巫・覡)
「かんなぎ」の音変化
かんなぎ(巫・覡)
かみなぎ・かむなぎ(神和ぎ・神薙ぎ・神凪)ともいう。神に仕えて、神楽を奏して神意を慰め、また神降ろしなどをする人。男を「おかんなぎ(覡)」、女を「めかんなぎ(巫)」という。
「あー……つまりどういうことだ?」
「俺もよくわかんない……。神様に関係する、ってことはわかるけど」
何やら小難しい説明でよくわからないが、ともかく『コウナギ』というのは神様に関わる、なにやら神聖そうな意味の言葉らしい。そこで思い出したのが、二カ月ほど前に清水神社で見た、巫女さん姿の水無瀬のことだった。
「『コウナギ』って、もしかして巫女さんって意味か?」
「え? 巫女さん?」
「……あぁ、そういや言ってなかったな。前に清水神社に行った時、水無瀬が巫女さんの格好してたんだよ。詳しくは聞かなかったけどな」
「え!? 何ソレずるい! 俺だって巫女さん姿の夕莉ちゃん見たい! 絶対可愛いじゃん!」
「神様の使いを邪な眼で見てんじゃねえよ、特大級の罰当たれ」
ずるいずるいとガキのようにわめく及川が心底うざかったが、俺は今一度あの時の水無瀬の姿を思い出した。そういえば、水無瀬は及川を呪った3年生の女子に対して『ハラエ』という儀式をしていたと言っていた。その儀式がどういうものかは未だによくわからねえが、神社で執り行うぐらいだから神聖な儀式なんだろうし、水無瀬にそれだけの権限があるということだろう。もし水無瀬が巫女さんなのだとしたら、あの呪いに対する異様なまでの知識や、人の心を読むことができるという不思議な力も、とんでもないファンタジーではあるがまあ理解できる。
「……でもさ、俺としてはなーんか気になるんだよねぇ」
「あ?」
「だってさ、方丈さんは夕莉ちゃんのこと『知り合いのお孫さん』だって言ってたけど、それにしては夕莉ちゃん自身のことは知らないみたいだったし」
「方丈さんが他人に興味を持った試しがねえだろ」
「いやそれはそうだけど! ともかく、意味がわかればスッキリするかと思ったけど、むしろモヤモヤしてきたんだよね……」
及川は何かが引っかかるようで、うんうん唸りながら頭を捻らせていた。便秘か、と突っ込もうかと思ったけど、及川なりに本気で考えているらしいので、余計な茶々は入れないことにした。それに正直な話、なぜ方丈さんが水無瀬の苗字を聞いた瞬間、あんな反応をしたのかということは、俺も気になっていたのだ。
「方丈さんに聞いてみるのが一番早いんじゃねえのか、答えるかどうかはともかく」
「そう言われると絶対教えてくれない気がしてきた! それに方丈さん、いま旅行中らしいよ。なんでも『どうしても牡丹鍋が食べたくなった』らしく……」
「なんであの人が坊さんやれてるのか不思議でならねえ」
胡散臭い笑顔を浮かべながら猪肉を食べている方丈さんの姿が、いとも簡単に思い浮かべられてしまった。どちらにせよ、人をからかって遊ぶのが趣味の方丈さんが、からかいの対象その1とその2である俺たちにそう簡単に教えてくれるとも思えない。水無瀬の秘密は自力で調べるしかないようだ。
「って、なんでこんなコソコソ調べないといけねえんだよ。水無瀬に直接聞けばいいじゃねーか」
「岩ちゃん、デリカシーないなぁ〜! 女の子の秘密は、その子が自分から言い出すまでは見てみぬふりをするのが、いい男の嗜みってもんでしょ!」
「そもそもいい男は女の秘密を詮索したりしねーよ」
「だって気になるんだもん! 夕莉ちゃんのことをもっと知って、もっとお近づきになりたいだけだもーん!」
「その語尾キモイからやめろ、どつきまわすぞ」
わざとらしく頬を膨らませるクソ川に本気で殺意が湧いたが、なんだかんだ言って俺も水無瀬本人に聞く気にはなれなかった。なんというか、このことを直接聞いたら、水無瀬は俺たちの前からパッと姿を消してしまいそうな、そんな予感がするのだ。まるで昔話に出てくる、正体を覗いてしまったら最後、どこかへ消えてしまう鶴のように。
「というわけで、今日岩ちゃん家に泊まるから! 明日は練習午後からだし、今夜は2人で色々調べてみよう!」
「何がというわけで、だよ。お前、単に1人で調べるのが怖いだけだろ」
「うっ……! だ、だって『コウナギ』の意味を調べてたら、なんかホラーゲームの紹介記事とかに辿り着いちゃったんだもん! 俺、呪われ体質なんだから、そういうの洒落にならないんだもん!」
「だからその語尾やめろって言ってんだろ、キメェ!」
半泣きになって俺に縋りついてくる及川を、とりあえず蹴り飛ばしておいた。
結局、及川は宣言通り俺の家に泊まりに来た。まあ昔からの馴染で家が近所ということもあり、今まで何度もお互いの家に泊まったり泊まられたりを繰り返しているので、俺のおふくろも慣れたように大量の夕飯を作ってくれた。腹いっぱい食って交代で風呂に入った後、及川は俺の部屋に来て勝手にパソコンの前を陣取った。ちなみにこのパソコンは親父が使わなくなったものを貰ったものだが、俺はバレーの動画を見るくらいでしか使っていない。
「えーと、とりあえず清水神社のことでも調べてみよっと」
さっそく及川が検索エンジンを開いて、『清水神社』というワードを打ち込んで検索を掛けた。霊験あらたかそうな神社だから有名なんだろうと思って結果を見てみると、俺たちの知っている清水神社ではなく、別の県にある同名の神社の情報ばかりが上がっていた。
「へー、埼玉にも清水神社ってあるんだ! あれ、これはシミズじゃなくてキヨミズって読むのか」
「埒があかねえな、宮城とか仙台とか追加して調べ直せよ」
「はーい。とりあえず『宮城』っと」
『清水神社 宮城』で再度検索をかけたところ、目的の清水神社の情報が上がってきた。しかし、トップに上がってきたのは旅行サイトやらマップサイトのページだけで、そこを見ても住所といくつかの写真が載っている程度の情報しか得られなかった。清水神社がどういった神社なのか、そんな情報はインターネットからは得られないようだ。
「うーん、そういう情報はいらないんだけどなー。これは図書館とか行って、郷土資料とか読んだ方がいいか」
「なんか小学生の頃の自由研究思い出すな」
「あったあった、地図作りとかね! 今じゃすっかりネットでパパッと調べものする時代だけど、やっぱりこの手のことは自分の足で調べた方がいいねー」
「結局そういうオチかよ。そんじゃお前、もうここにいる理由はねえな。さっさと帰れ」
「ひっど!! 俺もうお風呂入って寝る気満々なんですけど!!」
俺がドアを指してそう言うと、及川はブンブンと首を振りながらおふくろが敷いてくれた布団にダイブした。埃が立つからやめろっつーの。「あー、おひさまの匂いだ〜」とか言いながら布団に寝転がってる及川は無視して、俺はパソコンに映っている検索ページを見た。及川の言う通り、清水神社の情報を知るためにはインターネットより地域の郷土資料の方が有効そうだが、何となく思い付いた単語を適当に検索窓に入力してみる。
(神社、水、巫女……。我ながら頭悪い単語の羅列だな)
『神社』『水』『巫女』、どれも水無瀬から連想した言葉だが、まったく文脈が繋がっていないので何が何やら、という感じだ。俺はあまり期待をせずに、検索をかけてみた。
「……ん?」
すると、検索結果のトップに、あるブログが上がってきた。
謎の神社で死にかけた俺を助けてくれた女の子の話する
俺は思わず、そのブログのリンクをクリックした。出てきたのは、真っ黒な背景に赤い文字というオカルトな雰囲気の、及川が見たら絶叫しそうなブログだった。ブログ名は『洒落怖速報』というもので、どうやらいわゆる匿名掲示板のまとめブログのようだ。松川や花巻なんかは暇つぶしによく読んでいたりするらしいが、俺はあまり興味が無いので読んだことはない。なのだが今回ばかりはどうしても内容が気になって、俺はブログ記事を読むことにした。
1 名前:>>1
立ったら書く
2 名前:>>1
あんま人いない?
とりあえずスペック
俺:当時5歳。野生児
黒子ちゃん:俺を助けてくれた黒髪の女の子。俺と同い年くらい?
3 名前:>>1
当時の俺はとにかく野生児で、託児所の備品を壊すわ友達を怪我させるわ、手のつけられない問題児だった。
あまりにも俺が野生児なもんだから、夏休みが始まるとすぐ母方の祖母が住んでるド田舎に単身送られた。
親曰く、遊び場も遊び相手もいないところにいれば大人しくなるだろうという目論見だったとな。
ところがどっこい、俺は祖母ちゃんが孫可愛さに口うるさくできなかったのをいいことに、その辺を駆け回ってた。我ながらマジで猿の子供。
5 名前:世にも奇妙な名無しさん
いるぞ
7 名前:>>1
>>5
ありがとう
そんなある日、俺は虫取り網片手に山の中を走り回っていたが、山奥に行き過ぎて迷ってしまった。
原始人思考だった俺もさすがに山奥で迷子になったのはヤバイと思って、何とか人のいるところに辿り着こうとしたんだが
人のがあまり立ち入らない山だった上に土地勘がないせいで、ますます迷うだけだった。
半べそかきながら徘徊していたんだが、ある地点で人の足跡を見つけた。
8 名前:>>1
その足跡ってのが、当時の俺と同じくらいの大きさで、ほぼ間違いなく子供のものだった。
それを見た俺は「この先に誰かいる!」とホッとして、希望を胸にその足跡を追った。
よくよく考えてみれば、あんな獣道だらけの山奥に子供が立ち入るわけがないんだがな(俺は野生児だったので無効)
9 名前:世にも奇妙な名無しさん
どんだけ野生児アピールするんだよwww
11 名前:>>1
>>9
ウホウホウッホーイ
足跡を追ってみると、そこにはかなり古い神社が建っていた。
小さな神社だったけど、なんだか異様な雰囲気のする神社だった。
何が異様だったかっていうと、その神社には神社らしく赤い鳥居が入り口のところに建ってたんだけど、
その鳥居に、まるで立ち入り禁止のテープが張られてるみたいに、何重にもしめ縄が張られてたんだ。
しかもそのしめ縄ってのが、ボロボロなうえに焦げてるみたいに真っ黒だった。
俺はその神社を見つけた瞬間、なんだか怖くなって来た道を引き返した。
といっても帰る道なんかわからないから、また迷うだけだったんだが。
13 名前:>>1
ところが、その神社を後にしてから、何故か段々足が重くなっていったんだ。
俺はそれを、整備なんかされていない獣道を歩き通しだったんだから疲れてるだけだと思って、しばらくその辺で休むことにしたんだ。
酷く喉が渇いていて、祖母ちゃんが持たせてくれてた麦茶を飲もうと水筒を開けた。
俺は家を出てから一度も水筒に手を付けてないのに、何故か中身が空になっていた
「あぁーっ! 岩ちゃん、なに怖いサイト見てるのさ!」
急に背後から聞こえてきた声に、俺は心臓が口から出そうなほど驚いた。俺が静かなのを不思議がった及川が、パソコンの画面を覗きに来たらしい。及川なんぞにビビらされたのを隠す為、俺は及川の腹に正拳突きを喰らわせた。
「うるっせえんだよクソ川! いきなり声かけるんじゃねえ!」
「いっだ! 岩ちゃん、ビビったからって暴力に訴えるのやめて!」
「ビビってねえわボゲ! お前と一緒にすんな!」
「いや俺は確かにビビリだけど、岩ちゃんだって怖いの苦手でしょ!? 俺と五十歩百歩じゃん!」
クソムカつくことに、腹を抑えて苦しんでいる及川にそれ以上の反論ができなかった。確かに俺はこいつよりマシとはいえ、ホラーやらオカルトやらは得意な方じゃない。水無瀬のおかげ、いや水無瀬のせいで前より耐性はついた方だが、それにしたってこのブログの雰囲気は怖さを助長させてくるのだからたまったものじゃない。
「なにその如何にも怖そうなサイト?」
「うるせえ、見んのかお前」
「いや見ない! 進んで地雷は踏みに行かない! でも内容は気になる!」
「あとで説明してやっからクソでもしてこい」
「岩ちゃん、俺のファンがそれ聞いたらブチ切れられるよ!? いやまあトイレ行こうと思ってたところだったんだけどさ!」
及川はブツブツ呟きながら、スマホ片手に俺の部屋を一旦出ていった。うるさいのがいなくなったことはいいことだが、部屋に俺1人という状況で続きを読むというのは、正直かなり嫌だ。しかし怖いもの見たさなのか、好奇心の方が優先されて、俺は再びパソコンの画面へ視線を移した。
14 名前:世にも奇妙な名無しさん
wktk
16 名前:世にも奇妙な名無しさん
支援
17 名前:>>1
>>14 >>16
ありがとう
その瞬間、それまでの非じゃないくらい喉が渇いてきて、俺は本能的にヤバイと思って早くここから離れようと思った。
なのに、まるで重しを付けてるみたいに足が重くて、ちっともそこから動けない。
喉の渇きは酷くなる一方で、助けを呼ぼうとしたのに声を出すこともできない。
まるで身体中の水分が抜き取られたみたいで、怖くて泣きそうだったのに涙すら出てこなかった。
そんな時だった。黒子ちゃんが現れたのは。
18 名前:世にも奇妙な名無しさん
黒子ちゃん可愛い?
20 名前:>>1
>>18
正直ちゃんと覚えてないが、少なくともブスではない。
黒子ちゃんは俺と同い年くらいに見えたので、おそらく4〜6歳ぐらいだったんだと思う。
長い黒髪が印象的で、ボロボロに汚れた、巫女さんみたいな服を着てた。
22 名前:>>1
「大丈夫ですか?」黒子ちゃんは俺を見るなり、そう言った。
俺は「助けて」と言おうとしたんだが、喉が渇ききっていて声を出すことができなかった。
それを見た黒子ちゃんは、持っていた水を俺に飲ませてくれた。
今までの人生で、あんなに美味い水を飲んだことはないってほど、美味く感じた。
その水を飲むと、それまでちっとも動かなかった足が動くようになった。
ここまで読んでみて、俺の脳裏には及川が志戸さんに呪われた時のことが思い浮かんだ。あの時、及川は志戸さんに呪われたせいで『立てなくなった』が、水無瀬に貰った清水神社のご神水を飲んでそれが治った。長い黒髪に巫女さんのような服という特徴といい、もしかしてこの『黒子ちゃん』というのは、幼い頃の水無瀬のことなのか? 俺はどこか急くような気持ちで、話の続きに目を通す。
23 名前:>>1
黒子ちゃんは俺を麓にある神社(俺が見た神社とは違う、立派な神社)まで案内してくれた。
神社には神主さんと俺の祖母ちゃんがいて、俺を見るなり血相を変えて駆け寄ってきて、何故かたくさん水を飲ませられた。
俺がはっきりと覚えているのはそこまでで、気がついたら夏休みが終わってて、両親がいる自分の家にいた。
25 名前:世にも奇妙な名無しさん
これから風呂なんだぞ
どうしてくれる
27 名前:>>1
>>25
すまんな
母親から聞いたところによるとその事件以降、俺はそれまでが嘘のように大人しくなったそうだ。
大人しくというか、あれからしばらくは朝から晩までずっとぼーっとどこかを見つめていたらしい。
俺のことを聞いて駆けつけてきた母親が「こんなことになるなんてごめんね」と泣いていても、俺は表情1つ動かさなかったそうだ。
祖母ちゃんは3年前に亡くなったんだが、最後まで俺にあの時のことを謝っていた。
29 名前:世にも奇妙な名無しさん
神社ってことは、ヤバい神様でも祀られてたのかな。
鳥居の様子からして、明らかに普通の神社ではないしな。
>>1がなんかやらかして神様がお怒りだったのかもしれない。
31 名前:>>1
>>29
といっても、俺はただ迷ってただけで鳥居もくぐってないぞ。
まあ野生児だったから、その辺の草とか引っこ抜いてたんだけどさ。
で、なんでこんなスレを立てたかというと、実は最近まで俺はこのことをすっかり忘れてたんだ。
ところが最近、部屋の掃除をしていたら一枚の絵を見つけて、その絵を見た瞬間にその時の記憶が鮮明に蘇った。
その絵ってのが、当時の廃人状態の俺が描いたものらしく、母親は全部処分したと思っていたものらしい。
俺はそんな絵を描いたこと、ちっとも覚えていないんだが……
32 名前:世にも奇妙な名無しさん
うp
34 名前:世にも奇妙な名無しさん
おらうpするんだよあくしろよ
36 名前:>>1
ちょっと待って
いまケータイ修理中だから、コンビニでスキャンしてくる
絵、というワードが出てきたところで、俺はスクロールする手を止めた。前述の通り、俺はホラーやらオカルトやらは得意じゃない。文章だけならまだしも、視覚に直接訴えてくる絵ともなれば話は別で、正直怖いから見たくはない。しかし、その絵を見ればもしかしたら水無瀬に関係する何かがわかるかもしれない。俺は一度深呼吸をして、覚悟を決めてからスクロールを再開した。
37 名前:世にも奇妙な名無しさん
>>1ノリノリじゃねーかw
39 名前:世にも奇妙な名無しさん
>>1が戻ってくる前に風呂入ってくる
41 名前:世にも奇妙な名無しさん
>>1
背後に気を付けろよ…
46 名前:>>1
>>37 >>39
問題の絵を見た時の俺の恐怖をお前らにも味わわせてやる
>>41
やめろwww
おいやめろ
48 名前:世にも奇妙な名無しさん
わたし黒子ちゃん、いまあなたの家の前にいるの
50 名前:世にも奇妙な名無しさん
>>48
黒髪幼女が家に来るとか最高じゃねーか
51 名前:世にも奇妙な名無しさん
>>50
通報しますた
59 名前:世にも奇妙な名無しさん
>>1おせーな
死んだか
60 名前:>>1
>>59
勝手に殺すなwww
いま帰ってきた、ちょっと待ってて
62 名前:世にも奇妙な名無しさん
wktk
67 名前:>>1
お待たせ
一応閲覧注意な
アホみたいなやり取りが終わり、ようやく肝心の話に移った。俺のような奴の為の配慮なのかどうか知らないが、『※閲覧注意』というリンクが貼られており、どうやらそのリンクの先に問題の画像があるようだ。
正直、見たくはない。もうごまかしようがきかないが、ハッキリ言って怖い。及川が戻ってくるまで待っていたいところだが、本当にクソでもしてるのかまだ戻ってこない。そうこうしてるうちにじれったくなってきた俺は、もう一度深呼吸をしてから、気合を入れるために「シャオラァッ!」と叫び、画像へのリンクをクリックした。
【※閲覧注意】
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