世界はかつて、二つに分かれていました。
ひとつは天空に浮かぶ都市ダイクロフトに住む、天上人の世界。
ひとつは地上に住み、ダイクロフトによって支配されていた地上人の世界です。
天上人の圧政に耐えかねた地上人は反旗を翻します。これが後に天地戦争と呼ばれる、人類史上最大にして最悪の戦争でした。

地上人はダイクロフトに対抗すべく、空中戦艦ラディスロウを建造、総攻撃を仕掛けます。
しかし、天上人の力の前に地上人は敗れ去りました。

天地戦争は天上人の勝利によって終結したのです。
戦争は終結したものの、その傷跡は修復しようがないほど大地を蝕んでいました。
森は焼け、山は削られ、川は干上がり、人々は己の生きる場所を失いました。

そして地上の荒廃は、地上からの物資を支えにしてきた天上にも影響を及ぼします。
最早、人々は滅びの道を歩むしかないと誰もが絶望に捕われました。
我々に救いの手が差し伸べられたのは、そんな時でした。

神が、一人の救世主を地上に遣わしました。その名はエルレイン。
エルレインは人々にレンズを与えました。そのレンズには既に人の住む場所ではなくなっていたこの地上でも生き残れるよう、特別な力が込められていました。
レンズを得た人々は生きる希望を見出しました。そして自らの行いを悔い、救いを授けて下さった神に深く感謝するようになったのです。

忘れてはなりません。我々が今生きているのは神の救いがあればこそなのです。
そして、繰り返してはならないのです。人間自らの手による過ちを…。


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