Disapper tear

 ミッドナイトエスケープ





一連のモンスター騒ぎが武装船団の仕業だと知った一行は港へと向かう。


到着したスタン達の前にコングマンが現れ、共闘を申し出た。
一行はその申し出を快く受け入れ、一番立派な(スタン談)武装船団の旗艦へと乗り込む。



「待ってろ、グレバム! …とりゃー!!」
「ちょっとスタン! ……あんたどんだけ突っ走ったら気が済むのよ…」
「単細胞だからな。」
「まぁまぁ、リオン…敵がいっぱいいるからやる気になってんのかもしれないし……」
船に乗り込んで早々、突撃していくスタンにルーティが溜め息をついた。
その後ろではリオンが呆れた様子でコメントする。それをなだめようとアリアが両手を広げた時だった。


「じゃあ僕達が一掃しようか、アーク?」
『ん、カノンがそう言うなら。』
「え?」
「──貫け…鋭き水の刃、」
不穏な言葉が聞こえ、振り返るとカノンがちょうど詠唱を終わらせてスタンがいる方向へ手を向けるところだった。


「──アクアレイザー!」
「わぁぁぁぁぁ!!」
カノンが唱えた直後、手を向けた直線上を高圧水流が走り、敵を蹴散らしていく。
前衛にいたスタンの5センチ程横をかすったのは、カノンの奇跡的とも言える晶術コントロール力があったからかもしれない。


「あれ? 当たっちゃったかな……?」
『別にいいんじゃねぇの。スタンならすぐに帰ってくるって。』
スタンの悲鳴をバックに、全員がカノンを見ると彼は首を傾げていた。それを擁護する彼のソーディアン。


「味方への誤射は注意しよーよアーク……。」
どれだけカノン至上主義なんだこいつは。
そう思わずにはいられなかったアリアだった。



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