3.5
機械音が響く部屋の中、液晶に1人の少女と、遺伝子情報が映されている。その液晶を真剣な眼差しで見つめる男は、キーボードを叩く手を止めない。
そこに1人の金髪に蒼眼の若い男が入室してきた。
「どうした」
「見てください。パーフェクトです」
「コイツは…!」
金髪の男は画面に映し出されている少女を見た途端、目を見開いた。
「稜?…どうかしました?」
「…」
もう1人の男の問には答えず、稜と呼ばれた男は目を細めた。
「………コイツ、カメラに気付いてるのか」
「ええ、信じられませんが先程からこちらを伺う素振りがあります」
「…」
金髪の男は楽しそうに口端を上げると、画面越しにこちらをチラチラ見ている少女を指で弾いた。
(ちょっとしたフラグ)
prev*
next
TOP