旧鼠襲来!
『今日はホントにごめんね?』
「大丈夫だよ!それに、みのりちゃんは関係ないんだからね?」
帰り際、清継くんの行為についてリクオに再度謝罪した私。
そんな私に、リクオは焦ったように大丈夫だと言ってくれた。
…リクオっていい子だよね、本当に。
そんなことを思いながらリクオ達と別れ、私は黒羽丸を待つため門の前に残った。
「あれ?みのりちゃんは帰らないの?」
『ある人と約束があるから、一緒には帰れないんだ。ごめんね…?』
「いいよ!それじゃあまた明日ね?」
『うん!!』
カナちゃん達に別れを告げ、私は門の前で黒羽丸を待つ。
すると数分とかからずに黒羽丸が空から落りて来た。
「…行ったみたいだな」
『…もしかしてずっと上で待ってたんですか…?』
「あぁ、まぁな」
そっぽを向いてそう答えた黒羽丸に、若干罪悪感が芽生える。
黒羽丸は私の表情を見てため息を付いた。
「別にお前のためじゃない。パトロールで、だ」
…だからそんな顔するな。
そう言った黒羽丸に、私は幾分か気が楽になり、笑顔でそっと頷いた。
[ 40/40 ]
[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]