Novel
押さえきれない気持ち
ミラと話しをして、俺はギルドを後にした。
正直、訳がわからない。ルーシィと俺が記憶を失っていて、それは俺のせいで、ルーシィとグレイが犠牲になって。
全ては俺のせいだ。と、すぐに悟ったが、今の生活を、ルーシィと付き合っている今の生活を、壊したくなかったんだ。
俺は意気地なしで、臆病で。だけどルーシィを好きって気持ちはかわらねぇ。
だけど、俺とルーシィは、本当に好き同士で付き合っているわけじゃなくて。
俺はルーシィのことを、ルーシィは俺のことを、お互いがお互いを好きだ、とそう思っていた。だけど、ルーシィが本当に好きなのは、グレイなんだろ?
しばらくがむしゃらに走っていた俺は、近くにあった大きな岩をガンっと殴った。
「俺はっ、どうしたらいいんだっ・・・!!!」
ただただ、がむしゃらに岩を殴り続けた。