ピアーズくんとほのぼの1


《もしもし、俺です。今家にいますか?》
「いませんが、」
《何処にいるんです》
「知らん」
《知らんって… ねぇ、今すぐ会いたいんです。何処にいるんですか?》
「外」
《外?》
「外」
《…寒いでしょう。ちゃんと厚着、してますか?》
「…してr」
《してないでしょうね。貴女の事なら》
「んなことない」
《意地張らないでくださいよ》
「……」
《貴女の悪い癖です》
「……」
《………今、何処にいますか?》
「……」
《…フィオ》
「…家の、ベランダにいる」
《…やっぱり》
「…やっぱり?」
「《ただいま、帰ったよ》」
「あ…、お、おかえり」
「…ああーこらっ、やっぱり薄着で外に出てたんだ。身体が冷え切ってるじゃないか…」
「…ごめんね」
「…ん?」
「ごめん、昨日は…大人げなかった…」
「俺こそ、すんません。アンタの気持ちを考えてなかった」
「ずっと、今日はそればっかり考えてて…」
「うん。だから晩飯の用意もしてなかった?」
「うっ…」
「…俺、駅に新しく出来たっていうフライドチキン屋に行ってきたんですよ。思わず肉バーレル買いしちゃいましたもんね!ポテトとコールスローもほら、たっぷりと!」
「こ、こんなに… だからピアーズからおいしそうなにおいがするんだ…」
「そう、ですか…? ささっ、シャワー浴びて身体あっためて、そしたらメシ食いながら野球観戦しましょう!」
「はーい」



「おおっここでレフト前ヒット! くぅーッ、やっぱサムライジローは渋いぜ!!」
「む、ジロー?(モグモグ)」
「今季ジローは絶好調だな。サムライシローダも五者連続三振ってやるじゃん!」
「かっこいいね〜(モグモグ)」
「…没収」
「んあぁ! 今それ食べてるでしょ、返してー!」
「嫌でーす(モグモグ、ゴクン)」
「うぅ…私のお肉…」
「かわりにコレ」
「むぐっ、いきないあにすんお…!」
「コールスロー。野菜も摂りましょーってね」
「にくーーーーー!!!!」

― ― ―
イチャイチャではなくほのぼのが目標ですた。

121018
*次へ | back | 前へ#

◆top


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -