3時くらいに下の場所に行くと既にギャラハーが待っていて
優太郎を乗せ屋敷へと帰っていく・・・。
夕食の支度も優太郎も一緒にすると聞いて最初のギャラハーは大慌てだった。
しかし、結構諦めが悪い優太郎はムリにでも手伝う気でいた為、結局優太郎も手伝ったのだ。
ギャラハーは厨房で料理師達と一緒になってやっている後姿をじっと見つめていた。
まぁ、ギャラハーも作れることは作れるのだがそれはルイーズやキアが夜食を作ってくれやら
言われるか、自分の趣味でしか作ることはないのだ。
てきぱきと包丁を使いこなしさっさと作る様を見ると本当に優太郎は料理が上手いのだと
ギャラハーは感じていた。



「すっごいですね、優太郎様。」
「まぁな。このくらいだったら。」
テーブルには料理人のほかに優太郎が作った料理も置かれていた。
料理人ぬも負けないくらい美味しそうである。
ギャラハーはその料理の腕前に感動していたのだった。
しかしながら、料理人から貸してもらった白いエプロンと帽子がとても優太郎によく似合う。

その時、がちゃりと扉が開いた音がした。
そこには疲れた様子が少しうかがえるルイーズがいた。
しかし、優太郎の顔を見て優しい表情になっていた。
「ルイーズ、お帰り。」
「ルイーズ様、お帰りなさいませ。」
優太郎の言葉を続けてかギャラハーもルイーズに言葉を交わす。
すると優太郎の様子をみてクスリとルイーズが笑った。

「・・素直に着てくれるとは思いませんでしたよ。」
「・・・は?」
着てくれるというのは優太郎にプレゼントをした洋服の事だろうか。
ルイーズは優太郎の目の前でそういいのけた。
「服が違うと品格もまた違って・・・あなたは面白いですね。」
ふふっとなにやらルイーズの口から笑みが零れた。
「あっ、そう・・・この服と部屋のお礼・・にも満たされないけど料理作ってみたんだ。」
テーブルにある料理の一部分を「これ」と優太郎は指差した。








料理を食べ終えた後なぜかルイーズの部屋に呼ばれ
優太郎は「風呂入ってからいっていいか?」と時間を延ばしてもらった。
お風呂も大理石などで固められていてじっさい、ここでの風呂もゆっくりというよりも
「緊張」してしまう。
風呂は2・3人入っても全然余裕な程の広さでぱしゃんっと水がはじいた音がする。
音もかなり響いていた、なにせ浴槽よりも風呂部屋は広い。
町に出て少し疲れたのか、お湯につかりながら優太郎の口から小さなため息が漏れていた。
それに暖かい成果ほんのりと顔が赤くなっている。

料理にルイーズも手をつけてくれて美味しかったのか優太郎に向けて
微笑んでいた。ルイーズはいつも笑っているから真意はしらないが。
人に喜んで貰うのも優太郎は好きだった。
だから、恩返しに少しはなったのだろう・・・と勝手に解釈しながら
お風呂から出て最初に着ていたTシャツとズボンに身を包み
ルイーズに呼ばれている部屋へと行く。







「ごめん、遅くなって。」
「いいえ、気にしてませんよ。」
ルイーズの部屋に入るとルイーズは本を読んでいたようだ。
本を置いて優太郎の前までやってくるとにっと笑うだけだった。
「どうした?俺呼ばれることしたか?」
優太郎には不思議でしょうがなかった。
ルイーズになぜ呼ばれたのか・・・。
「ただ、ちょっと味見をしたくて。」
味見? 優太郎はその言葉に何かの意味があるとわかっていても
その頭で理解は出来なかった。
するとルイーズが近づいてきて優太郎の唇に自分の唇を触れさせていた。
「ん!」

ただ驚きが隠せなくて目の前にはルイーズの綺麗な顔がドアップに瞳に移されていて
優太郎はただただ、驚きがますばかりだった。
「ちょっ・・・ん・・・」
言葉が切れるが優太郎がルイーズにキスを止めようと手を止めようとするも
ルイーズの唇が離れなくぐっと優太郎の頭を手で固定してあげれば
逃げられない体制になっている。
唇を閉ざそうともするもルイーズはそれを許さなく割って入ってきて優太郎の舌を絡めとった。
そのキスに慣れていない優太郎はただそれが気持ちいとは思えない。

「やめてくれ・・・ルイーズ。」
黒い瞳がルイーズに向けられる。
はぁっと小さなため息が漏れていて優太郎の顔が真っ赤になってしまっていることに気が付いた
ルイーズがクスクスと笑い始め優太郎の耳朶をちゅっとキスをした。
「ん・・・」
声が甘いものだとは優太郎は自分自身気が付かずに――――



「キアの言っていた通りですね、本当はもっと味見をしたいんですが・・・」
「!ルイーズもそういうヤツかよ。」
きっと涙目になりながらも優太郎はルイーズを睨みつけた。
「キアと同類なわけないでしょう?」
といつもの絶えない笑顔といつもの優しい口調でいうルイーズに
優太郎はかっとなりルイーズの部屋を出て行った。
残されたルイーズはただ笑顔になりながらもさっきの優太郎のキスを思い出していた。

味見として興味本位でキスをしてみたが、キアが言うだけあったというものだ。
その言葉を冗談半分で聞いていたルイーズはそれを確かめる為に優太郎を呼んだのだ。
もし、ターゲットだったら優太郎をとことんと苛めてみたいものだ。
本当・・・ルイーズという男は笑顔の裏はとんでもない事を考えているのである――――――――。


















こんなこんなで危うい優太郎の今日が終わった。
ちょっぴり今回はルイーズ率が多かったと思うのだが・・・。
優太郎のバージンは守れるのだろうか!(童貞だっての!)
以下、続く。






Suzuno A
Dream Novel 2006,0816









第3話はルイーズがでしゃばっておりました(笑)
キアも結構2話で出ていたしね、いいよねそのくらい!
というかルイーズが正直かきにくいのですよ〜・・・頑張るよ。
主人公とぶつかった女性はゲームの終盤になったらわかりますよ!
未だ優太郎は裏家業を知らない様子。


prev next
bookmark back


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -