01
それは突然だった。
あの憎い憎いド鬼畜悪魔野郎な変態眼鏡が投獄されて、こいつ目見えてんのかってくらい目が開いてない少年と本当に目が見えていなかったはずの二人も死んで、いろんな人が傷ついて傷つけあって助け合って協力しあって、私たちの疑いとか、一応恩人であるエロ商人とかの疑いも晴れて、そんで私たちが鍛えてやったオレンジ頭の死神代行が人間に戻って、100年間色々あったけれど、その全部が終わった。
それで私たちの疑いが晴れた訳でどうするかって聞かれて、金髪おかっぱとローズちゃんと露出狂と白ちんが尸魂界に戻って、リサちゃんもなんか事業始めるために死神にはならないけど尸魂界に行っちゃって、100年ずっと一緒だったのにみんなバラバラになって。別に寂しいとか思ってないけど、別に寂しくないけど、ちょっとだけつまんないけど平和な日常がやってきたのだ。

それなのに、これはどういう事だろう。
私は確かお気に入りのブランドのワンピースを買って大好きなラブちゃんと一緒に今日の食料調達をしてたらふく食べてお腹いっぱいになたら眠くなったからそのまま寝ちゃったんだよ。そうだよ、だから私は今絶対お気に入りのブランドのワンピースを着ていなきゃいけないのに、何故死覇装きてるの?どうして?まさか私が寝ている間に悪戯されちゃった?そんな事する変態うちにはあの金髪おかっぱしかいないし、それを実行しようものならひよ里にボコボコにされるよね。セコムはバッチリだぜ。
しかも私の部屋じゃないっぽい。私の部屋は畳の部屋だけど家具も小物も全部お姫様ちっく使用にしてるのだ。畳の部屋なのにお姫様っていうあべこべ具合がお気に入りなのに、この部屋はすごくすごく無難な和室だった。何ここ。

「ココはどこーわたしはだれー」

叫んでみたけれど誰からも返事はもらえなかった。目が覚めたら見知らぬ和室で私は身に覚えがないけれど死覇装に着替えているしちゃっかり斬魄刀まで刺さってらっしゃる。
ここはどこだろうか。斬魄刀使って探索とかしてもいいけれど、ここ斬魄刀使っていいのかなぁ。私は霊圧探知とか苦手だから瀞霊廷で斬魄刀使うなって言われてた時は毎回憤慨していたものだ。白ちんの悪戯に気づけないじゃないか!
虚化なら問題ないか。虚になったら死神ならだれか来てくれるし、仮面のみんななら何事かって駆けつけてくれるし。よし、その案でいこう。

「あ?お前人の部屋でなにしとんねん」
「あ?」

後ろから唐突に声をかけられた。気づかなかった。だから霊圧探知苦手やねん。
聞いた事あるけどできればこいつじゃなくてよかったできればこいつ以外がよかったけど聞きなれた関西弁が聞こえてきた。

黒い死覇装に斬魄刀。隊長羽織を着てそこに立っているのは紛れもなく平子真子。
私たちを置いて尸魂界に戻って変態眼鏡の後釜でまた五番隊隊長しているってリサちゃんと白たんが言ってた。興味ないけど。
あれ、でもおかしいな。真子は結構昔に髪バッサリ切ったはずなのに、なんで目の前の真子はうっとうしいくらい髪長いの?ん?

「ハゲ真子…増毛したの?」
「はぁ?何わけわからんこと言うてんねん。しかもハゲてへんわ、ボケ」

死覇装に斬魄刀に隊長羽織、うざったいほど長くてイライラするくらいさらっさらの髪の平子真子は紛れもなく100年以上前に見たかつての五番隊隊長の平子真子だった。
なにこれぇ


prev next

bkm
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -